Rock'N Horror

Horror&Suspense Movie、Jazz、Rock、F1、Football 好きの、ぴけっとと申します。オイラの備忘録Blogにようこそ!2024年2月19日現在2731個の記事をUP済み。映画の記事の続きを読むをクリックすると、ネタバレが出てきますので、ご注意の程を。記事内の星0から5個はオイラのお勧め度で、多い程面白かったの意味です。

カテゴリ: War

格好ばかりで「大うつけ」と呼ばれる尾張の織田信長は、敵対する隣国・美濃の濃姫と政略結婚する。信長は嫁いで来た濃姫を尊大な態度で迎え、勝ち気な濃姫も臆さぬ物言いで信長に対抗。最悪な出会いを果たした2人は互いを出し抜いて寝首をかこうと一触即発状態にあった。そんなある日、尾張に今川義元の大軍が攻め込んでくる。圧倒的な戦力差に絶望しそうになる信長だったが、濃姫の言葉に励まされ、2人は共に戦術を練って桶狭間で奇跡的な勝利を収める。いつしか強い絆で結ばれるようになった信長と濃姫は、天下統一へと向かって共に歩み出す。・・・



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日本の近海で、海上自衛隊の潜水艦が米原潜に衝突し沈没した。艦長の海江田四郎を含む全76名が死亡との報道に衝撃が走る。だが実は乗員は無事生きていた。事故は日米政府が極秘に建造した高性能原潜「シーバット」に彼らを乗務させるための偽装工作だったのだ。 ところが海江田はシーバットに核ミサイルを積載し、処女航海で突如反乱逃亡。海江田を国家元首とする独立戦闘国家「やまと」を全世界へ宣言する。 やまとを核テロリストと認定し太平洋艦隊を集結させて撃沈を図るアメリカ。やまとを追いかける海自ディーゼル艦「たつなみ」。その艦長である深町は、過去の海難事故により海江田に並々ならぬ想いを抱いていた。・・・



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1937年12 月、東京駐在のアメリカ海軍武官・情報将校エドウィン・T・レイトン少佐は、日本側主催の公式レセプションで、山本五十六大将から「日本は石油の80%を輸入に頼っていることから、もしアメリカが日本への石油供給を断ったら日本は戦争をするしかなくなる、日本を追い詰めるな」と警告を受ける。日本への石油禁輸という米国の措置を受けて、1941年12月7日日本は真珠湾を奇襲攻撃し米国を第二次世界大戦に参戦させる。これに対し海軍飛行士リチャード・“ディック”・ベスト中尉と航空母艦エンタープライズの機動部隊は、日本の機動部隊を発見出来なかった。戦艦アリゾナに乗務していたベストの親友ロイ・ピアース大尉は戦死する。新たに太平洋艦隊司令長官に任命されたチェスター・ニミッツ大将は、日本軍の攻撃を防げなかったことの責任を感じ、実戦部隊への転属を申し出たレイトンに引き続き情報分析を担当させる。山本五十六提督は山口多聞少将の賛成を得て、空母4隻を使ってミッドウェー島に侵攻するという大胆な計画を提案するが陸軍はそれを拒否する。1942年2月空母エンタープライズはマーシャル諸島を空襲。同年4月ジミー・ドゥーリトル中佐の東京空襲後、山本、山口及び南雲忠一中将はミッドウェー攻撃作戦の裁可を得る。



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第二次世界大戦初期の1940年5月26日から6月4日。イギリス、ベルギー、カナダ、フランスから成る連合軍将兵は、フランスのダンケルク海岸でドイツ軍に包囲され、ダイナモ作戦による撤退を余儀なくされていた。英国陸軍の兵士であるトミー二等兵はダンケルクの街で、自身の分隊がドイツ軍の銃撃で自分以外全滅し、武器も失った状態で一人、撤退作戦中のダンケルクの砂浜にやってくる。港には英国の救助船がいて、乗船を待つ英国兵が列をなしていた。フランス兵を乗せる余裕はない。トミーは兵士を砂浜に埋葬していたギブソンと名乗る無口な兵士と偶然出会い、行動を共にすることになる。負傷兵は救助を優先されるので、トミーとギブソンは負傷兵を乗せた担架をかつぎ、救助船に乗り込むが、ドイツ軍の攻撃で同船は出港して間もなく撃沈、ギブソンの機転でなんとか脱出する。



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江戸時代末期。黒船の来航により、外国から日本を守るため幕府の権力を回復させようとする佐幕派と、天皇を中心にした新政権を目指す討幕派の対立が深まりつつあった。武州多摩の農家に生まれた“バラガキ”土方歳三は「武士になりたい」という思いで、近藤勇、沖田総司ら同志とともに京都へ向かう。やがて元水戸藩士の芹沢鴨と手を組み、京都守護職を拝命した会津藩預かりとなり、市中を警護する新選組を結成する。副長となった土方は組織を厳しく統率し、討幕派勢力の制圧に八面六臂の活躍を見せていく。そんな中、絵師のお雪と出会い、恋に落ちる土方だったが…。



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百姓の太平と又七は、褒賞を目当てに山名家と秋月家の戦いに参加したが、何も出来ないまま秋月の城は落ち、山名の捕虜になって焼け落ちた秋月城で埋蔵金探しの苦役をさせられる。夜、捕虜たちが暴動を起こし、それに紛れて二人は脱走する。二人は谷で薪の中から秋月の紋章が刻まれた金の延べ棒を発見する。そこに屈強な男が現れる。男の正体は秋月家の侍大将・真壁六郎太で、落城後、大量の金を薪に仕込んで泉に隠し、秋月家の生き残りである雪姫や重臣らとともに山中の隠し砦に身を潜めていた。秋月家再興のため、同盟国の早川領へ逃げ延びる方法を思案していた六郎太であったが、秋月領と早川領の国境は山名に固められている。しかし太平と又七が口にした、一度敵の山名領に入ってから早川領へ抜けるという脱出法を聞いて、これを実行に移すことと決める。六郎太について隠し砦に行った二人は、そこで女に出会う。六郎太はその女を「俺のものだ」と言うが、その女こそ雪姫だった。彼女の落とした櫛から姫だと目星をつけた又七は、恩賞欲しさに町へ出かけるが、姫はすでに打ち首になったと聞く。しかし、それは雪姫の身代わりとなった、六郎太の妹の小冬だった。



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20XX年、12月23日未明。未曾有の事態が日本を襲う。沖ノ鳥島の西方450キロ、波留間群島初島に国籍不明の武装集団が上陸、わが国の領土が占領されたのだ。海上自衛隊は直ちに小笠原諸島沖で訓練航海中の第5護衛隊群に出動を命じた。その旗艦こそ、自衛隊初の航空機搭載型護衛艦《いぶき》だった。計画段階から「専守防衛」論議の的となり国論を二分してきた《いぶき》。艦長は、航空自衛隊出身の秋津竜太一佐。そしてそれを補佐するのは海上自衛隊生え抜きの副長・新波歳也二佐。現場海域へと向かう彼らを待ち受けていたのは、敵潜水艦からの突然のミサイル攻撃だった。さらに針路上には敵の空母艦隊までもが姿を現す。想定を越えた戦闘状態に突入していく第5護衛隊群。政府はついに「防衛出動」を発令する。迫り来る敵戦闘機に向け、ついに迎撃ミサイルは放たれた……。

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2024年、CIAから北朝鮮の要人を捕らえて安全な場所へ護送する依頼を受けた傭兵エイハブ率いるラプター16は12人でDMZ(軍事境界線)30m下のの地下バンカーに潜り込んだ。凄腕のエイハブの手にかかれば、その任務は10分程度で完遂できるはずだった。しかし、アメリカと中国それぞれの北朝鮮をめぐる思惑に翻弄され、信頼していた仲間マーカスからも裏切られたエイハブの部隊はバンカー内で行き場を失ってしまう。更に彼は北朝鮮のキング委員長の暗殺者にさせられてるフェイク・ニュースを見る。エイハブが窮地を脱する唯一の方法は、地下バンカーに押し寄せてくる敵の包囲網を突破して、生きているキング委員長を地上へと連れ出すことだったが……。

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北の館(きたのたち)の主・藤巻の謀反を鎮圧した武将、鷲津武時(わしづたけとき)と三木義明は喜ぶ主君・都築国春に召し呼ばれ蜘蛛巣城へ馬を走らせていたが、雷鳴の中、慣れているはずの「蜘蛛手の森」で道に迷い、奇妙な老婆と出会う。老婆は、武時はやがて北の館の主、そして蜘蛛巣城の城主になることを、義明は一の砦の大将となり、やがて子が蜘蛛巣城の城主になることを告げる。2人は一笑に付すが、主君が与えた褒賞は、武時を北の館の主に、義明を一の砦の大将に任ずるものであった。武時から一部始終を聞いた妻・浅茅(あさじ)は老婆の予言を国春が知ればこちらが危ないと、謀反をそそのかし武時の心は揺れ動く。折りしも国春が藤巻の謀反の黒幕・隣国の乾を討つために北の館へやって来る。その夜、浅茅は見張りの兵士たちを痺れ薬入りの酒で眠らせ、武時は眠っている国春を槍で殺す。そして主君殺しは臣下・小田倉則安の仕業ということにして、則安と国春の嫡男・国丸を追う。2人は蜘蛛巣城に至るが蜘蛛巣城の留守をあずかっていた義明は開門せず、弓矢で攻撃してきたため2人は逃亡する。

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宋の末期。梁山泊には108人の英雄、豪傑が結集してみんなで乾杯、宴会の真っ最中だ。このグループは貧しい者を助けながら、時の権力者に立ち向かっているが、一般的には社会秩序を乱すので盗賊扱いされていた。その梁山泊の頭領・晁蓋(ちょうがい)は4人の部下を連れて曾頭市を討つために出陣。しかし曹頭市を仕切っている武闘家・史文恭に襲われ、身を案じた林冲が助けに来たものの、弓を腹に受けて亡くなってしまう。復讐に燃える梁山泊。武松らは腕が立つ史文恭に対抗するために、北京在住の凄腕武闘家・盧俊義(ろしゅんぎ)や盧の養子で弟子である燕青(えんせい)を仲間に引き入れようと画策する。・・・

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1636年清(後金が改名)が朝鮮を侵略し「丙子の役」が勃発。清の軍勢12万人に対し、わずか1万3千人の16代朝鮮王・仁祖一行は孤立無援の南漢山城(ソウルから南東25km)に逃げのびる。清の大軍団は大雪原に展開、その前に一人の朝鮮官吏が歩み出る。男の名は吏曹大臣チェ・ミョンギルだ。彼は清の将軍ヨンゴルテに面会したいと申し出た。凍りついた松坡江(ソンパガン漢江の旧名)。一人の朝鮮官吏が年老いた船頭の案内で凍った川を渡る。川岸では老人の幼い孫娘が見送ってる。老船頭は昨日、都の漢陽(ハニャン、現ソウル)から敗走する朝鮮王を案内したと言い、明日、頼まれれば清の軍隊でも道案内すると言う。それを聞いた官吏は老人を一太刀で斬る。男は礼曹大臣キム・サンホン。南漢山城に籠城する仁祖の前では、清への対応について激論が交わされている。明への恩義を重視し戦うべきとする主戦派の代表はキム・サンホン、和睦の道を探るべきとする主和派の代表はチェ・ミョンギルだ。朝鮮王・仁祖は激しく迷い、深く葛藤する。降伏か?抗戦か?王が下した衝撃の決断と国家の運命は?・・・

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戦国時代。尾張の織田信長は近江安土に城を構え、天下統一の覇業をすすめつつあった。その幕下で異彩を放っていたのは、羽柴秀吉と明智光秀の二人だった。天正七年、君命により秀吉は因幡鳥取城へ、光秀は丹波八上城攻略へ。が、光秀の丹波攻略は波多野秀治、秀尚兄弟の抵抗を受け、はかばかしくなかった。信長は業をにやし、競争相手の秀吉に交替を命じようとした。やむをえず光秀は母の園枝を人質に送り、平和裡に波多野を降した。しかし、信長は光秀との約束を破り波多野兄弟を処刑したため、園枝もまた波多野方の手で殺されてしまった。
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1942年、日本軍政下にあるジャワ島レバクセンバタの日本軍俘虜ふりょ収容所で、朝鮮人軍属のカネモトがオランダ人捕虜のデ・ヨングを犯す事件を起こす。日本語を解する俘虜(捕虜)の英国陸軍中佐ジョン・ロレンスは、ともに事件処理にあたった粗暴な軍曹ハラと奇妙な友情で結ばれていく。一方、ハラの上官で所長の陸軍大尉ヨノイは日本軍の背後に空挺降下し輸送隊を襲撃した末に俘虜となった英国陸軍少佐ジャック・セリアズを預かることになり、その反抗的な態度に悩まされながらも彼に魅せられてゆく。同時にカネモトとデ・ヨンの事件処理と俘虜たちの情報(俘虜の中に銃器のエキスパートはいないかと聞かれ、いないと嘘を言ってる。)を巡り、プライドに拘る英国空軍大佐の俘虜長ヒックスリーと衝突する。



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時は江戸時代後期の弘化元年(1844年)。将軍の異母弟にあたる明石藩主松平斉韶なりつぐは暴虐・無法の振舞い多く、明石藩江戸家老間宮図書は殿のご乱行を戒める文を書き、老中土井大炊頭屋敷前にて切腹した。幕閣では大炊頭を中心に善後策を検討したが、将軍の意により斉韶にはお咎めなしとなった。斉韶の老中就任が来春に内定していることを知る大炊頭は、やむなく暗黙のうちに斉韶を討ち取ることを決意し御目付役の島田新左衛門を呼び出した。新左衛門は大炊頭の意を受け、斉韶を討つべく仲間を集める。新左衛門に恩のある浪人の平山九十郎。友人である御徒目付組頭の倉永左平太とその配下である三橋軍次郎。三橋の配下である樋口源内、堀井弥八、日置八十吉、大竹茂助。長年、島田家に仕えている足軽の石塚利平。以上8名が集まった。一方、斉韶の配下である明石藩御用人千石鬼頭半兵衛は大炊頭の不審な動きを察知し、明石藩近習頭浅川十太夫と共に嘗ての同門でもある新左衛門の動きを探る。その過程で浅川は明石藩近習出口源四郎らを嗾け、八十吉を拉致して情報を手に入れようとするが駆け付けた九十郎によって出口らは切り捨てられ、それによって半兵衛は新左衛門の企みを理解する。新左衛門の元には九十郎の門弟である小倉庄次郎、金二百両との引き換えに参加を申し出た浪人の佐原平蔵、新左衛門の甥である島田新六郎が新たに加わる。



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元和9年(1623年)ニ代将軍・徳川秀忠が急死。公には「食あたり」とされた。三代将軍には普通なら長男・家光になるはずが、あざの風貌とどもりという体から、秀忠と秀忠の妻・崇源院於江与に疎まれていた。両親は眉目秀麗な次男・駿河大納言忠長を愛し、後継に据えようと目論み、これを尾張大納言義直の尾張・紀伊・水戸の御三家と筆頭老中・土井大炊頭利勝ら老臣一派が期待・支持していた。この動きに対し、若手老中の松平伊豆守信綱や家光の乳母で大奥に威勢を張る春日局ら一派は、家光を推してゆずらなかった。後継将軍争いには幕府の権威失墜を期待する京都宮中の一派らの思惑も絡み、大坂夏の陣以来十余年の安定に馴れた天下は、ここに再び動乱の兆を見せ始めていたのである。土井大炊頭はお毒見役の死と併せ、秀忠の死に疑念を抱き、渡辺半蔵らに霊廟の遺体から証拠となる胃袋を取り出すよう命じたが、同様な疑いを持っていた家光の剣術指南役・柳生但馬守が、次男・左門、三男・又十郎、末娘・茜らを使い、証拠を奪い返されてしまう。胃から毒を検出した但馬は、伊豆守と春日局の謀と推し量り、来るべく暗闘に備え、武者修行で旅する長男・十兵衛を呼び戻し、所領回復を悲願とする根来左源太率いる根来衆にも加勢を要請する密書を送っていた。登城すると但馬守は、伊豆守と春日局を問い詰め、その陰謀を聞き出す。その後、この場に呼び出された家光は「秀忠が家光を廃嫡し忠長を将軍に据えようとしたので、守るために先手を打って毒殺した」と聞かされた。驚愕の真相に一旦は「将軍位には就けない」と拒み、但馬・伊豆・春日を罰しようとするが、将軍の権威と宿命を説く但馬に感化され、彼らと共にあらゆる手を使ってでも将軍になろうと決意する。一方、忠長は兄を押しのけてまで将軍となることに消極的だった。しかし大炊頭から父の死の疑念を聞かされ、事の大きさと天下万民安寧のために大炊頭と共に家光と面会し、秀忠の遺体を検めるべきだと具申する。これに対し家光と伊豆・春日は毒殺を取るに足らない噂と否定し「御遺体を検めるのは嗣子として認めない」と言明。忠長と大炊頭は謀殺を確信し家光と将軍争いすると決め、崇源院を連れ駿府藩へ帰国。大炊頭も「病気保養」で暇を申請し老中を退き幕府を去った。家光は対抗策として伊豆を筆頭老中に、但馬を大目付に据えた。伊豆守と春日局は十兵衛と左門を護衛につけて京へ上り、家光への将軍宣下を朝廷へ促すが、窓口の九条関白・三条大納言・烏丸少将らは「兄弟が仲直りすることが宣下の条件」と繰り返すばかり。朝廷は家光(江戸)と忠長(駿河)のどちらにも肩入れしないと表面上装っていた。

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昭和20年4月7日、大日本帝国海軍の巨大戦艦大和はアメリカ軍の魚雷と爆撃による猛攻を受け沈没していった。遡る12年前の昭和8年、海軍省では新造艦をめぐる会議が行われており、永野修身中将と山本五十六少将は、来る航空戦に備え航空母艦の必要性を説く(航空主兵主義)。しかし、平山忠道造船中将が持ちだした巨大戦艦の模型に、大艦巨砲主義派の嶋田繁太郎少将は感嘆し、大角岑生海軍大臣も魅了される。その晩、料亭で今後の方針を話し合う永野と山本は、平山案の建造予算が異様に低いことに着目し、それを証明しようとするが途方に暮れる。同じ頃、別の部屋で芸者を独り占めして豪遊する学生服姿の若者がおり、山本は彼に芸者をこっちにも融通するよう説得に行く。その若者:櫂直(かいただし)の数学能力の高さに気付いた山本は、櫂に平山案の建造予算が安過ぎていいかげんであると証明させようとする。櫂は造船業で栄える尾崎財閥家に仕える書生で、「西の湯川、東の櫂」と天才の誉れ高い青年だった。しかし、嶋田と尾崎留吉の眼前で大艦巨砲主義を批判したことに加え、令嬢の鏡子と親密になったことを姦通と曲解され、東京帝国大学理学部数学科を放校になっていた。海軍に幻滅する櫂は頑なに断りプリンストン大学へ留学しようとするが、出発の間際、日本が戦争で荒廃する様子を想像し「国民に幻想を与える戦艦案を廃し、戦争を阻止する」という山本の説得に応じる。・・・


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イラン革命により1979年2月にルーホッラー・ホメイニー率いる反体制勢力が、パーレビ国王(本当はモハンマド・レザー・パフラヴィー国王)をイランから放逐した。しかしその後、国外に亡命したパーレビ国王をがんの治療のためにアメリカが受け入れたことに反発したイスラム法学校の生徒を中心とした反米デモ隊が、同年11月にテヘランのアメリカ大使館を占拠し、52人のアメリカ人外交官が人質に取られた。だが占拠される直前に6人のアメリカ人大使館員が大使館から自力で脱出し、近くにあるカナダ大使公邸に匿われる。しかし6人が脱出したことを新政府(イスラーム革命評議会)は気づいていなかった。



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クリス・カイルはテキサス州に生まれ、厳格な父親から狩猟の技術を仕込まれながら育った。やがて時は経ち、ロデオに明け暮れていたカイルは、アメリカ大使館爆破事件をきっかけに海軍へ志願する。30歳という年齢ながら厳しい訓練を突破して特殊部隊シールズに配属され、私生活でも恋人タヤと共に幸せな生活を送るカイルであったが、間もなくアメリカ同時多発テロ事件を契機に戦争が始まり、カイルもタヤとの結婚式の場で戦地への派遣命令が下るのだった。イラク戦争で狙撃兵として類まれな才能を開花させたカイルは、多くの戦果から軍内で「伝説(レジェンド)」と称賛されると共に、敵からは「悪魔」と呼ばれ18万$もの懸賞金をかけられていた。テロ組織を率いるザルカーウィーを捜索する作戦へと参加したカイルは1000m級の狙撃を得意とする元オリンピック射撃選手の敵スナイパー「ムスタファ」と遭遇し、以後何度も死闘を繰り広げる。





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1944年8月7日、第2次世界大戦の連合軍の反撃作戦が始まっていた頃、ナチスドイツ軍下のパリでは地下組織に潜ってレジスタンスを指導するドゴール将軍の幕僚ブジャック・シャバン=デルマスと自由フランス軍=FFIの首領ロル大佐が会見、パリ奪還の時期について意見をたたかわしていた。左翼のFFIは武器弾薬が手に入り次第決起すると主張、ドゴール派は連合軍がパリに到着まで蜂起は待つという意見であった。デルマスは、パリをワルシャワのように廃墟にしたくなかったからだ。一方ドイツ軍のパリ占領軍司令官コルティッツ将軍は連合軍の進攻と同時にパリを破壊せよというヒトラー総統の命を受けていた。将軍は工作隊に命じて工場、記念碑、橋梁、地下水道などありとあらゆる建造物に対して爆弾を仕掛けていた。このような時にイギリス軍諜報部から「連合軍はパリを迂回してライン川へ進攻する」というメッセージがレジスタンス派に届いた。ロル大佐は自力でパリを奪回しようと決意。これを知ったデルマスは、ロル大佐を止めるには政治犯として刑務所に捕らえられているベルナール・ラベしかいないと考え、ラベの妻フランソワーズとスウェーデン領事ノルドリンクを動かして、ラベ救出を図ったが失敗した。結局、ドゴール派と左翼派の会議の結果蜂起と決まった。そして決まったとなるや逸速くドゴール派が警察署、電話局を占領してしまった。ドイツ軍も即、気づき市街戦が始まった。



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朝鮮戦争末期の1953年冬、南北境界線をめぐる停戦協議は難航し、境界付近の高地では激しい攻防が続いていた。韓国防諜部のカン・ウンピョ中尉は東部最前線の「エロック高地(AERO-K)」で戦うワニ中隊にいるとされる北朝鮮人民軍の内通者を調査するために現地へ派遣される。戦死と報告されたワニ中隊の前中隊長キ・チョルジンの体内から韓国軍の弾丸が見つかり、また人民軍兵士の韓国国内の家族へ手紙が届くなど怪しい点は複数あった。 ウンピョはかつて北朝鮮に捕まった大学時代の親友スヒョクがワニ中隊に所属していることに驚きつつ、行動を共にする中で、彼らが人民軍側と手紙をやり取りしていることを知る。しかしそれは防諜部が危惧していた類のものではなかった。韓国軍と人民軍の衝突が続くエロック高地では陣地奪還の応酬が何十回と起こっており、そのたびに発生する荷運びを厭ったワニ中隊の面々は、撤退時には貴重品を陣地内の壕に埋め隠し、占領時に掘り起こして回収するという手法を考え出していた。人民軍の中にこれに気づく者が現れ、当初は嫌がらせで大便が入れられたものの、やがて相手国内にいる親族への手紙を代送したり、煙草や酒を融通しあう、自国で流行っている楽曲の歌詞を教えるといった友好的な交流へ発展していたのである。ある時、ワニ中隊が陣地を奪還して埋められた物品を確かめると、美しい少女の写真が同封された女性宛の手紙があり、これを手紙を書いた兵士の妹であろうと考えたスヒョクは「お前の妹は俺がもらってやってもいい」との返事を埋めておいた。その手紙の書き手は、成長した自分の姿を韓国にいる家族に見せたいと願い、自分の名前宛という手紙に自身の写真を添えた人民軍の女兵士テギョンであった。次に陣地を占領してスヒョクの返事を受け取ったテギョンは仲間たちに隠れて微笑み、返信を大事に扱う。

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