Rock'N Horror

ぴけっとの映画ブログにようこそ!ホラサス、SF、ドラマが好きです。各記事内のあらすじの後、続きを読むをクリックするとネタバレが有りますので、ご注意の程を。記事数は2020年08月01日現在で、2260作品。星はオイラのお勧め度で★1点、5点満点で採点してあります。

カテゴリ: Drama

19世紀初頭、帝政ロシアの物語。進歩的な青年ピエールはフランス革命精神の象徴としてナポレオンを尊敬し、仏軍モスクワ侵入の噂にも他のロシア国民ほど憎悪を感じられなかった。彼が親しくしているロストフ伯爵家では、長男ニコラスの出征に、伯爵と伯爵夫人も沈んだ面持ちだが、出征はニコラスの恋人で身分違いのソーニャとの仲を割くことにもなるので、夫人にはせめての慰めだった。ピエールのお気に入りは娘のナターシャ。まだ女学生だが2人は兄妹のように仲が良い。ニコラスの出征を見送ったピエールは道楽者の友人ドロコフ大尉のパーティーで乱チキ騒ぎ。ベズーホフ伯爵の庶子である彼は、上流の人々とつき合えないのだった。だが無二の親友アンドレイ公爵の知らせで、危篤に陥った父の病床へ急ぐ。アンドレイは最近、妻リーゼとの仲が気まずく早く戦場へ出たいと考えていた。遺言でピエールは広大な領域を受けついだが、臨終に立ち会ったクラーギン公爵は娘のヘレナに彼を誘惑させようと思いつく。アンドレイは妊娠した妻を田舎の邸へ送り戦場へ赴く。厳格な父親はリーゼに気のつまる思いをさせ、内気な娘マリアは同情しつつ父への遠慮から沈黙を守っていた。



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

元関東軍大尉の賀屋達馬は、五族協和の王道楽土を築く野望に燃える石原完爾中佐に呼ばれ、3年ぶりに満州の土を踏んだ。賀屋が受けた命令は、関東軍の戦費を極秘裡に調達すること。さっそく彼は満州一帯に銀行や工場を持つ大財閥・劉宗仁に目をつけ、大陸浪人の土門正吾とともに奉天第一銀行が発行する1億元の現大洋票を奪取。時あたかも満州事変が勃発し、賀屋はつづいて満州国建設の工作資金捻出の為、高値になっていた大連の塩の販売にとりかかった。だがその時、部下2人の裏切りにあい、危うく金と命を奪われそうになるが、そこへ現れた馬賊の一団が彼の窮地を救った。しかも驚いたことに、馬賊の女頭目はかつて賀屋と愛を誓いあった中国人の歌姫・張蓮紅であった。再び愛しあう2人だったが、今や関東軍の「影の銀行」とまで呼ばれるようになった賀屋は満州全土に拡大した戦線のため、ますます巨額の資金が必要となり、遂に阿片を扱うことになる。



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

紀元前3世紀・戦国時代の中国。依頼を受けた1人の刺客が刀匠の一家を皆殺しにした。最後に盲目の娘を殺した刺客は、自らの生業のむなしさを悟る。刺客の名は荊軻(けいか)といった。一方、後に始皇帝となる秦王・政は天下統一の事業を進めていた。政が趙の人質だったころからの幼馴染であり、今は自分が秦の人質となっている趙姫(ちょうき)は、政と互いに惹かれあっていたが、秦の攻撃で趙に戦火が及び故郷の地で殺戮が繰り広げられることを恐れてもいた。そこで趙姫は政と謀って、秦の人質となって政を激しく憎んでいる燕の太子・燕丹(えんたん)を無理やり帰国させて、秦王暗殺の刺客を送らせる。それを口実にして秦は燕に宣戦布告、そして燕・趙を含む六国すべてを無血降伏に追い込むという計略を立てた。燕丹とともに燕に着いた趙姫はそこで荊軻と運命の出逢いを果たす。・・・



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

モンゴルの王家の血を引く若者テムジンは、雪山でチョルーゲンと名乗る男と出会う。彼はテムジンと分かるや否や「タタル族に父王の動静を流して殺したのは私だ」と許しを乞う。テムジンは命を助ける代わりに舌を切り、自分の家の犬になれと命ずる。1179年、ホルホノク・ジュベル谷でテムジンの母ホエルンの元へ兄弟、部下がお正月の挨拶に来た。ホエルンは仲たがいしていた兄弟が仲良くなって喜んでいた。しかし義兄弟ジャムカは何故か、テムジンを恨んでおり、弟を差し向けてテムジンの馬を逃がす。その際、怪しいものだということで射られて死んでしまった。この件でジャムカとはさらに亀裂が深まった。そしてジャムカはタタル族に加勢、テムジンは中国の大国・金と組んで、ジャムカ+タタル族と戦う。その時、弓矢の名手ジルゴアダイに毒矢を首に受けるが、部下が毒を吸いだしてくれて九死に一生を得る。(ジルゴアダイはのちにテムジンの部下となる。)テムジンはなんとか勝ち、1202年にもタタル族と開戦。やっと支配下に置き、父の復讐を果たす。すると、休む間もなくジャムカ、仲間のケレイト族のワン・ハーン・トーリル、息子のセングン、アルタン、クチャルに裏切られる。テムジンは劣勢を補うため精鋭軍だけで夜襲をかけて勝利する。当然裏切り者は斬首、ジャムカだけは背骨を折って処刑した。そしてテムジンは、全モンゴル統一を果たし、チンギス・ハーンと改名する。

続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

20年前、太田勝造(大勝だいかつ)は娘義太夫の呂鶴と駆け落ちするが、呂鶴は追っ手に斬り殺され、幼い娘・房子(ふさこ)が残された。大勝は房子を土佐随一の料亭、陽暉楼に預けた。昭和8年、房子は売れっ子芸妓(げいぎ)・桃若(ももわか)に成長した。大勝の仕事は芸妓、女郎(じょろう)をあっせんする女衒(ぜげん)である。彼は、ある日稲宗(いなそう)組から、妻の身売りに来た中学教師を紹介される。勝造が男に百円の前金を渡すと、翌日夫婦はそのままトンズラ。しかし、大勝は2人を探そうとはしなかった。大勝の愛人・珠子(たまこ)は「大勝と別れて、一花を咲かすため芸妓になる」と言いだす。彼は陽暉楼に連れて行くが、女将に「この子ではあかん」と断られる。帰りがけに桃若の姿を見かけた珠子は「これが陽暉楼の芸妓(げいぎ)かいな」と捨て台詞を吐く。そして、桃若への対抗心から、珠子は玉水遊廓(たまみずゆうかく、女郎屋)に行くことを決めた。



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

西暦1世紀前期(キリストが処刑されて30年後)皇帝ネロが支配するローマ帝国の時代。マルクス・ウィキニウス将軍は3年に渡る遠征を終えてローマに凱旋した。マルクスは元将軍アウルスの館に泊まる時、若く美しい養女のリギア(実はリギア国の王女で人質)と知り合う。リギアは武力で国土を広げるローマのやり方を非難したが、マルクスは惹かれていく。マルクスは皇帝ネロに取り入り、リギアをもらい受ける許可を得たが、リギアは彼の求愛を拒み姿を消してしまう。マルクスは占い師の力を借りて彼女の行方を探した結果、リギアが禁制のキリスト教の信者であることを知る。マルクスは教徒の秘密の集会場へ行き彼女を見つけ、リギアの隠れ家に向かう。そしてリギアを連れ戻そうとしたが、護衛のウルススの抵抗を受け傷を負った。リギアは初めて心を許してマルクスを看護し、2人はお互いの愛を告白した。しかし、マルクスは未だキリスト教徒にはなれず、やむなく別れた。その頃ネロはネロポリスという新しい首都を建設するため、ローマ市内に放火する。それをキリスト教徒の仕業にして彼らに弾圧を加え始めた。そんな中、マルクスもリギアと共に逮捕され、マルクスもだんだんキリスト教に帰依しようとしていた。・・・



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

1985年、ロシアの宇宙ステーション、サリュート7号が突如として制御不能になった。このままでは地球に落下する恐れがあるため、宇宙飛行士をステーションに送り込んで直接修理することが決定。サリュート計画に当初から関わってきた技師ヴィクトルと退役パイロットのウラジミールが担当に選ばれ、ソユーズ・ロケットで現地へと向かう。彼らは無事サリュート7号に到着するが、ステーション内部は氷漬けになっており、全機能が停止していた。・・・



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

1960年代。アメリカとの宇宙開発競争が激化する中、優れた飛行技術を持つソ連軍パイロットのパベル・ベリャーエフ中佐とアレクセイ・レオーノフ少佐は、宇宙飛行士としてスカウトされる。しかし、パベルは訓練中の事故により足を負傷。アレクセイは別の相手とパートナーを組むよう指示されるが納得できず、上司を説得しパベルを復帰させることに成功する。そして1965年3月アレクセイとパベルは宇宙船「ボスホート2号」に乗って宇宙へと旅立つ。・・・



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

1947年、若くして銀行副頭取を務める優秀な銀行員アンドリュー・デュフレーン (アンディ)は、妻とその愛人プロゴルファーを射殺した罪に問われる。無実を訴えるも終身刑の判決が下り劣悪なショーシャンク刑務所への服役が決まる。ショーシャンクでは、長年服役する「調達屋」ことエリス・ボイド・レディング(レッド)が、もう何度目かとなる仮釈放の審査を受け、更生したことを訴えるがやはり却下されていた。レッドが落胆し部屋を出ると、アンディを含む新しい受刑者達が護送されて来る。アンディら新入り達はノートン所長とハドリー主任刑務官から脅しを含めたショーシャンク刑務所の紹介をされ、その晩に取り乱した一人の新人受刑者がハドリーから過剰暴力を受けて死んでしまう。1ヶ月孤立していたアンディは、やがてレッドに声をかけ鉱物採集の趣味のため小さなロックハンマーを注文する。それをきっかけにアンディはレッドと交友を重ね始める。他方、アンディは荒くれ者のボッグズとその一味にカマを掘られ、抵抗のため常に生傷が絶えない生活が続いた。1949年、アンディは屋根の修理作業中、ハドリーの兄の遺産相続問題を知り財務経理の知力を駆使し作業仲間達へのビールと引き換えに、妻に遺産を贈与すると税金がただで済むと提案する。ビールを手に入れ仲間達から尊敬される一方で、それからハドリーら刑務官からも一目置かれるようになる。その後ボッグズらがアンディを襲って全治1ヶ月の重傷を負わせるも、ハドリーが復讐してくれてボッグズを半殺しにされて以後、アンディを襲う者はいなくなった。アンディが治療を終え自分の房に戻ってくるとレッドに以前に注文していたリタ・ヘイワースの大判ポスターが退院祝いとして置かれていた。やがて、アンディは図書係に配置換えとなり、もう50年も服役している老囚人ブルックスの助手となる。だが、その本当の目的はノートン所長や刑務官達の税務処理や資産運用をアンディに行わせるためだった。アンディは有能な銀行家としての手腕を発揮する一方で、名ばかりだった図書係としても精力的に活動を始め、州議会に図書館予算の請求を毎週送るようになる。



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

1950年、第二次世界大戦の終結による満州国の崩壊と国共内戦の終結により、共産主義国である中華人民共和国の一都市となったハルビン駅の構内。5年間にわたるソビエト連邦での抑留を解かれ、中華人民共和国に送還された「戦犯」達がごった返すなか、列から外れた1人の男が洗面所で自殺を試みる。その男は、監視人の手により一命を取り留めるものの、薄れ行く意識の中で幼い日々の頃を思い出していた。この男こそ、清朝最後の皇帝にして満州国の皇帝であり、紀元前以来から続く中国王朝の最後の皇帝たる「ラスト・エンペラー」、すなわち、愛新覚羅溥儀(あいしんかくらふぎ)である。
1908年11月14日、北京。清朝第11代皇帝・光緒帝の崩御に伴い、長きに渡って清朝の最高実力者として君臨してきた西太后は3歳の溥儀を紫禁城へ呼び出す。事態を察知した溥儀の実母福晋幼蘭は、乳母アーモに溥儀を託す。物々しい様子の宮中で溥儀は動じることなく無邪気に「お家に帰れる?」と繰り返すばかりであった。瀕死の西太后は、溥儀を皇帝に指名して崩御する。即位式の日、家臣たちが三跪九叩頭の礼で新皇帝に拝礼する最中、溥儀はコオロギの鳴き声を追って列中を歩き回る。そして居場所を突き止めるとコオロギを入れ物ごと家臣から譲り受けた。



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

20世紀末、60年前の出来事をジョージア州のコールド・マウンテン刑務所の看守主任だったポールが回想する形で物語が始まる。
1932年、アメリカの刑務所。死刑囚監房で看守を務めるポールのもとに、一人の大男が送られて来る。双子の少女を強姦殺人した罪を持つ死刑囚ジョン・コーフィは、そのバカでかいその風貌や罪状に似合わないほど弱く、繊細で純粋な心を持っていた。これと同時期に、知事の妻の甥であるパーシーが看守となり傲慢な態度で他の看守たちから嫌われる存在になる。ある時、コーフィは局部を掴んだだけでポールの重い尿路感染症を治してしまう。彼はその後も、パーシーに踏みつけられ瀕死の重傷を負わされたネズミ(囚人デルがMr.ジングルスの愛称で飼っていたネズミ)の命を救い、これを見た看守たちは、彼はその不思議な力を神から授かった特別な存在なのでは?と考え始める。同時にポールは悩み始める。コーフィが電気椅子に送られること、それを行う自分たちは、神の使いを処刑するという大きな過ちを犯しているのではないかと。



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

大阪南部を縄張りにしたヤクザ組織・井出組の傘下の秋葉組組長・秋葉吟二(ぎんじ)が、何者かによって殺された。三ヶ月前、リゾートホテル建設という大事業に手を出していた秋葉は、取引先の信用金庫のトラブルから融資を打ち切られ、苦しい状況にあった。しかし、信用金庫の理事長が50億もの隠し財産があるという情報を秘かに掴んだ彼は、それをネタに一発逆転を狙っていた。彼が殺されたのは、そんな矢先の出来事だった。



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

日本の極道界の頂点に君臨した坂松組三代目組長が死んでから3年が過ぎ、その跡目を継ごうと名乗りをあげたのは、若頭の海原泰明と舎弟頭の佐渡拓磨のふたりだった。しかし新興勢力の海原に比べ、バブルで弾けてしまった佐渡は各方面に借金などがあって分が悪い。佐渡は昔のよしみから、“北陸の女帝”の異名を持つ洲崎組組長の洲崎香矢に運動資金20億円を提供して貰うことにした。香矢が佐渡側についたことで、香矢の亡夫の舎弟でありながら、現在は海原派に身を置く神鳥組組長・神鳥亮平は難しい立場に追いやられるだろうと胸騒ぎを覚える。その頃、香矢を姐と慕っている神鳥の妻・静尾の弟の新が、2年の刑を終えて刑務所から出所した。香矢の家を訪れた新は香矢の愛娘・香織と出会い、お互い魅かれあうものを感じるが、素直でない性格のふたりは諍いを繰り返し、それはやがて洲崎組と神鳥組の小競り合いにまで発展してしまう。



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

大阪で一家を張る堂本組の一人娘・きわは、生まれた時から極道の世界で揉まれ、並の極道より根性が据わっていると評判だった。堂本組の当代は病身のため引退、跡目をきわの夫で若頭補佐の久村(くむら)修一郎が継ぎ、きわも組の姐となる。襲名披露の日、対立する三東会の組長・後藤修造の弟・信治がホテルの着付け室でmきわを襲いこの騒ぎで久村は信治の子分を射殺してしまった。組のため幹部の村上がこの罪を被り12年の懲役、きわもまた傷害罪で5年の懲役に処せられる。きわは三東会との和解のため久村と離婚し、仮釈放されてからも家へ戻らずかたぎに姿を消した。



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

織田信長による伊賀侵攻である天正伊賀の乱から10年後、伊賀忍者・葛籠重蔵(つづらじゅうぞう)は隠遁生活を送っていた。仇としていた信長はすでにこの世の人ではなくなり、生きる希望を失っていたが、かつての師匠・下柘植次郎左衛門から、太閤秀吉暗殺の依頼を受ける。忍者としての生涯を華々しく終えることのみを考えていた重蔵は依頼を引き受け、秀吉暗殺に乗り出す。堺の豪商・今井宗久のもとへ向かう途中、小萩という、宗久の養女が現れ、二人は通じ、密かに愛し合うようになる。だが、彼女は重蔵を見張る役目を持った甲賀のくノ一だった。・・・



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

1617年 …元和(げんな)3年3月。江戸幕府は市内数か所に散在していた遊女屋を、葺屋 ( ふきや ) 町(現在の日本橋人形町)付近に、一か所に纏めた。その辺りは当時、葦(よし、ススキの事)や茅(かや)などの植物が数多く茂っていたため「葦の原」が転じて「吉原」と言われたのである。だが1657年の明暦の大火により吉原は山谷付近(現在の台東区千束)に移転した。東西約350メートル。南北約270メートル。周囲をお歯黒ドブと呼ばれた堀に囲まれた約2万7百坪あまりの土地に数百件の遊郭がひしめき、一万人あまりの人が暮らし、最盛期には3千人近い「花魁(おいらん)」と呼ばれた遊女たちを抱えていた吉原。その吉原へ行くための道には、2つの呼び名があった。1つは「男が通う極楽道。」そして、もう1つは「女が売られる地獄道。」
明治40年4月。女衒(ぜげん)の鈴木幾松の仲介により、売られて来た内田久野は、幾松に「あれが有名な吉原の大門(おおもん)だ。」と教わった。そして故郷から付き添って来た母と共にその門をくぐって吉原に入った。門をくぐって、すぐの大通りは「中野町通りと言って吉原の目抜き通りだ。」と幾松が説明する。季節は春たけなわで、そよぐ風が程よい間隔を置いて植えられた満開の桜の花びらを散らしていた。その美しさもさる事ながら優しい桜の香りが鼻先をくすぐり、久野がこれから入る地獄のような世界とは裏腹な安らいだ印象を齎していた。桜はよそから持って来て春の間だけ移植され、春が過ぎると、また元の地に戻される。いわゆる吉原の顧客サービスの一環であった。・・・

完全ネタバレは、このサイトををご覧ください。続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

大阪・ミナミに拠点を置く御蔵組は、小さいながらも強く深い絆で結ばれていた。村木芙由(ふゆ)は、病床の夫である組長に代わり組織を取りまとめ、組員からもその妻たちからも慕われていた。彼女は、折りからの土地再開発に便乗し、その利権でこの組織を他組織の脅威にも揺るがないほどの盤石なものにしようとしていたが、その利権をめぐってキタに拠点を持つ巨大組織・侠和会が露骨に牽制してきた。そして遂に、別荘で夫の村木と過ごした翌日、車で帰途途中ヘリコプターからの銃弾にみまわれ、村木は即死、芙由も重傷を負って病院に運び込まれてしまう。さらに組の若者の森安が、侠和会系のチンピラを殺害する事件が起こった。



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

野木安積(あづみ)は愛知県を拠点とする千之崎組の組長、野木万之助の妻として一家を支えてきたが、大阪で絶大な勢力を誇る淡野組の罠にはまった夫に代わって殺人を犯したため、三年間の刑に服することになった。出所後、野木がすっかり淡野組の言いなりになっていることに愛想をつかした安積は新しい道を求めて香港に旅し、そこで謎の男、花杜(はなもり)と出会う。二人は違いに激しく求め合うが、花杜は凄腕の殺し屋で、安積と別れた後、彼が依頼を受けて殺したのが何と万之助であった。



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

尼崎の藤波組では二代目の急死により霊代の加奈江が事実上の統率をしていた。加奈江には妹の頼子と二人の子供・雅美、直也がいた。頼子の夫は現在拘留中の藤波組若頭・松岡。雅美の夫・宗田は武闘派からビジネスヤクザに転換を勧める藤波組の本部長、そして直也は最近自分の組を興し、藤竜会の会長になっていた。松岡が出所となり、加奈江は三代目に松岡を推し二代目霊代から退こうとしていたが、その矢先に松岡は香港で殺され海に浮かぶ。それによって藤波組は大きく揺れ動く。加奈江は三代目候補に宗田を選んだ。それを知った直也はこの機会を逃すまいと緊急幹部会の席上で、宗田を押す幹部を相手取り三代目に立候補した。



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

関西地区を牛耳る広域暴力組織の中松組が跡目相続問題で分裂した。五年後、枝分かれをした川越会本部では病床の川越会長をはじめ、幹部連中が集まっていた。その中に服役中の瀬上組々長瀬上雅之の妻芙有(ふゆ)の姿もあった。彼女は夫の服役中、気丈の強さで組織の運営を務めているのだ。そんな時、五年前に中松組の銃弾で夫を失った伊勢夏見という女が残った組員の根津豊を連れて大阪へやって来る。根津豊は中松組の四代目・田所のタマを狙うが失敗、その後、瀬上組も中松の仲間と間違えて弾を打ち込む。夏見は芙有(ふゆ)に事情を正直に話して許してもらい、芙有と夏見は固い友情で結ばれるのだった。



続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

このページのトップヘ