ドイツでこの一年、女性が襲われて惨殺される連続猟奇殺人事件が発生。助かった女性はアンナ・ワイズマンただ一人だった。離婚したバレリー・ヘニンガー刑事は前の事件(DV男サーンの逮捕)で負傷して復帰したばかりだ。その後、帰宅したヘルガ・マークスが襲われて、髪の毛を切られレイプされたが彼女は反撃。犯人のマスクを取り顔を見た。バレリーは面通しを行い、7番の男アレックス・ミューラーが捜査線上に上がるが、彼には完璧なアリバイがあったので、すぐに釈放された。帰り際バレリーを見たミューラーは彼女に興味を示し、「次はお前だ」と言い残して去っていった。警察は手詰まりが続いているので捜査権をヘンリー部長からジェイコブ・ボーグルに変更。その日から、バレリーには脅迫電話が舞い込み、電話番号を変えてもかかってくる。だんだん彼女は神経質になり、銃を寝る時も肌身離さなくなっていく。・・・
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ドイツ製のホラーって、ここまでやるのか?っていうドギツサ満点なんですが、この映画は完璧拍子抜けでした。邦題もあの本当の殺人があったと噂された1976年の映画スナッフと同じだし、見る前からやたら想像させる題ですけど。でもストーリーとしては、まずまずテンポよく見れますし、そんなに悪い出来ではありませんでした。(あとで調べると、これはTVムービーでした。それならドギツイのは無理ですね。)
オチは、途中でオイラが思った通りの複数犯でした。アレックス・ミューラーには弟がいて過去に死んだことになっていましたが、実は未だ生きていて、弟が兄のアリバイ作りをしていたのでした。バレリーは元夫ルパートの制止も聞かず、ミューラーの家に忍び込み捕まります。バレリーが殺されそうになった時、同僚のウィリーがボーグルに指示で地下室に来て先に殺されてしまいます。バレリーは拘束されながらも階段に飛び出して、とびかかってくるアレックスを蹴っ飛ばします。のけぞったアレックスは後頭部を壁の突起物に刺して絶命しました。そこへ、お互い寂しくて一晩寝た上司ボーグルとヘンリー部長がやって来ました。エリックの弟は書類上既に死んでいますので(実は先日バレリーが襲われた後、射殺してアレックスが2階のバスルームに隠していました。)、バレリーはとりあえずアレックス殺害で逮捕されます。後日審問を受けて家に帰るバレリー。(大抵正当防衛が認められたのでしょう。)そこへTVをプレゼントしにボーグルが現れます。彼は明日パリに立つと言い、一回は帰ったんですが、また戻ってきました。嬉しそうに迎えるバレリー。最後の夜を楽しく迎えるのか?警察を辞職したバレリーもパリについて行くのか?さて、この結末はどうなるのでしょうか?オイラは後者だと思います。
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1999年 ドイツTVM Split Second、Rendezvous mit dem Teufel (original title) ★★
監督、脚本:トーマス・ベルガー
原作:バーバラ・ヤーゴ
撮影:トーステン・ブルアー
音楽:ディーター・シュレップ
出演:ヤスミン・タバタバイ バレリー・ヘニンガー刑事
ハインツ・ヘーニッヒ ジェイコブ・ボーグル刑事
フランク・ローツ ユーり、警察のバレリーの同僚
フェリックス・アイツナー アレックス・ミューラー
ルディガー・フォグラー  ヘンリー・スコール部長
ヨハンヌ・シルバーシュナイダー ウィリー、家に帰れないので愛犬を連れて署にいる。
デボラ・カウフマン アンナ・ワイズマン
エンヤ・ストール ヘルガ・マ―クス