ボクシング世界ヘビー級王者、アポロ・クリードの隠し子であるアドニス・“ドニー”・ジョンソンは、アポロの正妻メアリー・アンに引き取られ不自由のない生活を送り立派な青年に成長していた。亡き父の活躍を聞いて育ちYoutubeで父とそのライバル、ロッキー・バルボアの試合も見たドニーはボクサーになる夢があった。脱サラしてボクサーとなると決めたドニーは、まず父のいたデルフォイ・ジムを訪ねるがドニーが裕福な育ちであり素人相手のメキシコの野試合15勝の経験しかないという理由で入門を断られる。そこでドニーはフィラデルフィアへ向かい、ロッキー・バルボアに師事を請うが、すでにボクシングからは距離を置いていたロッキーにも断られる。やむなくドニーは、クリードの名を隠してかつてのミッキーのジムに通い始めるが、練習内容に不満を持ち、再びロッキーを訪ねて個人用の練習メニューの作成を頼む。ひたむきなドニーに対し、やがてロッキーは彼のトレーナーとなることを承知する。ロッキーの指導の下基礎能力が強化されたドニーは、ジムトレーナーのピートから期待の有望株レオとの試合が申し込まれる。ロッキーのもとに住み込み、さらに過酷なトレーニングを行ったドニーは、2ラウンドKOでレオを倒す。ロッキーや恋人のビアンカと喜び合うドニーであったが、翌日には隠していたクリードの名が知られアポロの息子として一躍有名になる。



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不敗のチャンピオンだが銃の不法所持で収監が決まったリッキー・コンランは最後の対戦相手を探していた。ドニーのことを知ったコンランのマネージャー、トミーは興行収益を目当てに、明らかに格下のドニーへの対戦依頼を出す。トミーの狙いが「クリードの名」にあると熟知するロッキーは断るが、やがてクリードの名を背負うことを決意したドニーの意を受けてコンランとの対決を許諾する。
現役チャンピオンに勝つため、さらに過酷なトレーニングをするロッキーとドニーであったが、その矢先にロッキーに癌が見つかる。治療を拒絶するロッキーと受けさせたいドニーは喧嘩をするが、やがてロッキーはドニーに謝り治療を受ける決心をする。ロッキーの闘病と並行してトレーニングを積むドニーはコンランとの対決の日を迎える。完全なアウェイのリヴァプールの地でブーイングを受けながらドニーは入場する。試合は下馬評通りコンラン優勢で進むが、ドニーのパンチがクリーンヒットし一転して激しい乱打戦となり時間がどんどん過ぎていく。コンランにダウンを取られるも不屈の精神で立ち上がったドニーは最終ラウンドでコンランを追い詰める。そして終了間近、ドニーの拳がコンランを捉え、ついに不敗のチャンピオンをダウンさせる。それでもコンランは立ち上がって逃げ切り結果は2対1の判定でコンランが勝利する。しかし、あと30秒あればドニーが勝っていた試合でありコンランは次のチャンピオンはお前だと称え観客も名勝負だったとドニーに喝采を送る。そして、インタビューでドニーはロッキーを家族であると言いロッキーもドニーに感謝の言葉を送った。早朝の、いつものフィラデルフィア美術館の階段をロッキーとドニーが駆け昇る。ふたりは街の景色を眺めながら、互いの絆の深さを確かめあった。・・・

ロッキー・シリーズの一作で初のスピンオフ作品であり、『ロッキー・ザ・ファイナル』以来9年ぶりの続編です。アポロの愛人の息子ドニーをいっぱしのボクサーに仕立て上げるロッキー。ドニーはイケメンですけど、前回裏切られたトミー・ガンより小っちゃくて、可愛い感じです。親父さんと比べても線が細いなって感じ。しかし、このラスト・・・実力不明、「アポロの息子」というだけでチャンプと対戦するドニーは、「イタリアの種馬」ってあだ名だけで王者アポロと戦ったロッキーと、時代は違えど被ります。そして、善戦して判定負けして名を上げるドニー、、、ここもロッキーの1と一緒でしたな。

2015年 アメリカ CREED ★★
監督:ライアン・クーグラー
原案:ライアン・クーグラー
脚本:ライアン・クーグラー、アーロン・コヴィントン
撮影:マリス・アルベルチ
プロダクションデザイン:ハンナ・ビークラー
衣装デザイン:エマ・ポッター、アントワネット・メッサン
編集:マイケル・P・ショーヴァー、クローディア・カステロ
音楽:ルートヴィッヒ・ヨーランソン
音楽監修:ゲイブ・ヒルファー
出演:シルヴェスター・スタローン ロッキー・バルボア
マイケル・B・ジョーダン アドニス・ドニー・ジョンソン
テッサ・トンプソン ビアンカ、ドニーの恋人、難聴が進行しているシンガー&ソングライター。
フィリシア・ラシャド メアリー・アン・クリード
アンソニー・ベリュー リッキー・コンラン
グレアム・マクタヴィッシュ トミー・ホリデイ、コンランのマネージャー
アンドレ・ウォード ダニー・ウィーラー
ガブリエル・ロサード レオ・スポルニオ