ロッキー・バルボアが伝説のヘビー級王者として激闘を繰り広げていた時代から長い年月が過ぎた。老境に入ったロッキーは現在も名士としてファンに愛されながら、地元フィラデルフィアで今は亡き妻エイドリアンの名前を冠した小さなイタリアン・レストランを経営し、かつての自分の活躍を語り部としてレストランの客に聞かせる生活を送っていた。エイドリアンの命日、独立した息子ロバートが墓参りに訪ねてこないことを寂しく思いながら、義兄ポーリーとともにエイドリアンとの思い出の地を巡り、フィラデルフィアで過ごした青年時代を回顧する。かつて馴染みにしていたバー・ラッキー7を訪れたロッキーは、そこでバーテンダーとして働く中年女性マリーが現役時代に説教して家に帰した不良少女であることを知り、それをきっかけにマリーやマリーの息子ステップスと交流を深めるようになる。ある日テレビ番組の企画で、現世界ヘビー級チャンピオンであるメイソン・ディクソンと現役時代のロッキーとのバーチャル試合が組まれ、大きな話題となる。ディクソンは無敗の王者として圧倒的な強さでボクシング界に君臨していたが、どの試合でも対戦相手を秒殺してしまうためにファンからの人気が非常に低く、自身もそのことに苦悩していた。コンピューターが弾き出した試合の結果はロッキーのKO勝利、評論家も大半がディクソンよりもロッキーを評価していた。しかし、ロッキーがたまたま目を留めた次の週の番組では、別の評論家が「ロッキーはすでに過去の人間であり過大評価されているだけだ」と試合結果に対して痛烈な批判を浴びせていた。それを見たロッキーは、自分の中にボクサーとしての情熱が蘇ってくるのを感じていた。



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前作から16年の月日が経って作られたロッキー・シリーズ6作目。最初にビビったのは、エイドリアンが知らぬ間に2002年にガンで逝っちゃったことでした。そしてロッキーがパンチドランカーという設定は無くなっており医師の検査も合格してライセンス申請には問題ないことになっています。ラスト、老兵ロッキーは再びチャンプと相まみえますが、ほとんど気合だけ。足は動かないわ、体はしわだらけ。元アポロのトレーナー・デュークの教えでハードパンチのみ復活させようという作戦でした。ヤバいダウンを何回もしながらも耐え忍ぶロッキー。この姿は1のアポロ戦と似てましたね。そして10R耐え抜いて判定負けしたものの、チャンプ・ディクソンに根性、恐怖を闘争心に変える心を教えたのでした。オイラは見ていないですが、ウィキによるとディレクターズカット版収録のアナザーエンディングがあるとか。それは、ラスベガスの試合の最終第10ラウンド、ロッキーの渾身のパンチがクリーンヒットし、ディクソンはマットにダウンする。ロッキーが優勢になると試合終了のゴングが鳴り響いた。試合は2-1の判定でロッキーが勝利し、有終の美を飾った。・・・というものだそうです。うーん、ロッキーが勝つのはちょっと非現実的ですし、オイラはラストは1に帰る結末のが良いと思いました。

2006年 アメリカ ROCKY BALBOA ★★★
監督、脚本:シルヴェスター・スタローン
撮影:J・クラーク・マシス
プロダクションデザイン:フランコ=ジャコモ・カルボーネ
衣装デザイン:グレッチェン・パッチ
編集:ショーン・アルバートソン
音楽:ビル・コンティ
出演:シルヴェスター・スタローン ロッキー・バルボア
バート・ヤング ポーリー
アントニオ・ターヴァー メイソン・ディクソン
ジェラルディン・ヒューズ マリー
マイロ・ヴィンティミリア ロバート、ロッキーJR
トニー・バートン デューク
ジェームズ・フランシス・ケリー三世 ステップス、マリーの息子
マイク・タイソン 本人役
ヘンリー・G・サンダース マーティン
ペドロ・ラヴェル スパイダー・リコ、かってロッキーがKOしたボクサー。いつもレストランでただ食いしていたので自らの意志で皿洗いし始めた。