クラバー・ラングを倒し再びチャンピオンへと返り咲いたロッキーは、国民的ヒーローとして、家族や友人に囲まれながら幸せな生活を送っていた。そんなある日、ソビエト連邦のアマチュアボクシングヘビー級王者イワン・ドラゴが訪米。ソ連のプロボクシング協会加入を発表し、世界ヘビー級王者であるロッキーとの対戦希望を表明した。それを聞いたアポロはロッキーに「引退して時間が経っても、戦士としての自分は変えられない」と語り、ロッキーに代わってドラゴとの対戦を受けると申し出た。アポロ対ドラゴのエキシビションマッチはラスベガスで開催された。ロッキーをセコンドにつけ、スーパースターのジェームス・ブラウンが歌う華やかな演出の中、陽気にリングに上がるアポロ。それに対し、会場のブーイングにも臆することなく無表情で傲然と佇むドラゴの姿にロッキーは一抹の不安を覚える。試合が始まると、最初はアポロが往年のテクニックでドラゴを翻弄し余裕を見せつけていたが、ドラゴが反撃に転じるとアポロはその強烈なパンチになす術もなく打ちのめされてゆく。もはやエキシビションなどではなく、ドラゴが本気でアポロを叩き潰そうとしている事に気付いたロッキーは試合を止めさせようとするが、ボクサーとしての闘志に火が付いたアポロはそれを拒否し諦めずに立ち向かっていく。だがそれも空しく、ドラゴの強打を浴び続けた末にアポロはリングに倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまった。悲しみに暮れながらも「ファイターとして生まれた自分は変えられない」と、ロッキーはドラゴとの対戦を了承する。ファイトマネーはゼロ、未認可の非公式戦、敵地・ソ連での開催という悪条件をすべて飲み、ロッキーはアポロのトレーナーだったデューク、義理の兄ポーリーらとソ連へ渡る。一面の銀世界に囲まれた雄大な大自然の中で、環境を生かした過酷なトレーニングを行うロッキー。それに対してドラゴは、政府の科学者チームに囲まれ、最新鋭技術に基づくトレーニングで自らの肉体を更に屈強なものにしていった。そして当初は試合に反対していたロッキーの妻エイドリアンも、試合前身体を作る夫のもとへとやって来る。・・・



ロッキー4 炎の友情 amazon
 
次のロッキーの相手は、ソ連の怪物ドラゴ大尉でした。親友アポロを一応プロでないアマチュア・ボクサーに殴り殺されたロッキーは、ソ連の山の中でトレーニングしてモスクワで危ういながらも勝利します。会場の雰囲気は、まるでソ連とアメリカの代理戦争のような殺伐さでしたが、12Rから殴られても殴られても不屈の精神で立ち上がるロッキーにモスクワ市民からロッキー・コールが起こります。そして勝ったロッキーは、「誰でも現状から変われるのだ。」と絶叫して幕でした。因みに、この映画が公開されてから、  年後にソ連が本当に崩壊しましたね。昔クレムリンを揺るがせたビートルズってNHKの番組がありましたが、本作ではアメリカの象徴は、JBことJames Brownでした。アポロとドラゴの対戦前の乱痴気騒ぎ「 Living in America」はかっこ良かったぁ。



以下ウィキよりトリビア
配役:ドラゴを演じたドルフ・ラングレンは、この作品で大きな注目を集め、その後アクション俳優として飛躍することとなったが、当初「背は高いが体の線が細すぎる」として選考から外れていた。しかし本人の熱心な売り込みと、フルコンタクト空手で鍛えた独特の軌道のパンチがスタローンの目に留まり、スタローンと共にウエイトトレーニングに励んだ結果、ほぼ筋肉のみで25ポンドの増量に成功。これによりドラゴ役への抜擢が決まった。スタローンとはその後、2010年の映画『エクスペンダブルズ』で再共演している。
音楽:サバイバーやジェームス・ブラウンら人気アーティストが参加したサウンドトラックはヒットを記録し、本作で用いられた挿入歌は2014年現在でも様々なスポーツ選手が入場テーマ曲などに使用している。本作はヴィンス・ディコーラが手掛けており、全6作品の中で唯一、ビル・コンティが担当していない。サウンドトラック盤は日本ではオリコン洋楽アルバムチャートで1986年7月7日付から4週連続1位を獲得した。
世評など:過去のロッキー作品と比べてストーリー性を減らし、上映時間を短くするなど単純なエンターテインメントに特化した作風となった。ストーリー展開の凡庸さや、ミュージック・ビデオを彷彿とさせる演出が延々と続く点などが酷評された。当時のロナルド・レーガン大統領はスタローンをホワイトハウスに招いて本作を観賞しその内容を絶賛した一方、ソ連のメディアは「あからさまな反ソ、反共宣伝映画」としてスタローンを非難するなど、本作は政治的にも大きな話題となった。
ノベライズ:劇場公開当時、スタローン自身の手によるノベライズが出版されている(日本では二見書房から映画と同タイトルで刊行)。物語のアウトラインは映画とほぼ同じであるが、映画ではほぼ描かれていないイワン・ドラゴのバックボーンや内面などが描かれており、脚本執筆時のスタローンの構想が伺える内容となっている。
備考:モスクワの試合会場で流れたソ連国歌の歌詞は、ヨシフ・スターリン政権時代のものである。
本作で共演したスタローンとブリジット・ニールセンは、この後私生活で親しくなり、翌1986年に結婚したが1987年に離婚した。
2018年公開の映画『クリード 炎の宿敵』は、アポロの遺児アドニスを主人公とするロッキー・シリーズのスピンオフ第2作で、アドニスはドラゴの息子ヴィクターと因縁の対戦をする。ラングレンとニールセンもイワンとルドミラの役で出演している。

1985年 アメリカ Rocky IV ★★
監督、脚本:シルヴェスター・スタローン
撮影:ビル・バトラー
音楽:ヴィンス・ディコーラ
出演:シルヴェスター・スタローン ロッキー・バルボア
タリア・シャイア エイドリアン
バート・ヤング ポーリー
ドルフ・ラングレン イワン・ドラゴ大尉
ブリジット・ニールセン ルドミラ・ドラゴ、イワンの妻で水泳の金メダリスト。
カール・ウェザース アポロ・クリード
シルヴィア・ミールズ クリード夫人、アポロの妻。
マイケル・パタキ ニコリ・コロフ
トニー・バートン デューク