西暦1世紀前期(キリストが処刑されて30年後)皇帝ネロが支配するローマ帝国の時代。マルクス・ウィキニウス将軍は3年に渡る遠征を終えてローマに凱旋した。マルクスは元将軍アウルスの館に泊まる時、若く美しい養女のリギア(実はリギア国の王女で人質)と知り合う。リギアは武力で国土を広げるローマのやり方を非難したが、マルクスは惹かれていく。マルクスは皇帝ネロに取り入り、リギアをもらい受ける許可を得たが、リギアは彼の求愛を拒み姿を消してしまう。マルクスは占い師の力を借りて彼女の行方を探した結果、リギアが禁制のキリスト教の信者であることを知る。マルクスは教徒の秘密の集会場へ行き彼女を見つけ、リギアの隠れ家に向かう。そしてリギアを連れ戻そうとしたが、護衛のウルススの抵抗を受け傷を負った。リギアは初めて心を許してマルクスを看護し、2人はお互いの愛を告白した。しかし、マルクスは未だキリスト教徒にはなれず、やむなく別れた。その頃ネロはネロポリスという新しい首都を建設するため、ローマ市内に放火する。それをキリスト教徒の仕業にして彼らに弾圧を加え始めた。そんな中、マルクスもリギアと共に逮捕され、マルクスもだんだんキリスト教に帰依しようとしていた。・・・



本作は、ヘンリク・シェンキウィッチの同名小説『クォ・ヴァディス』を壮大なスケールのスペクタクルとして映画化したものです。ローマの為に誇りをかけて戦い抜いてきたマルクス司令官が、最愛のリギアとキリスト教と出会い、慈愛の心を学び人として改心していく様を描いた物語です。物語を盛り上げるのは、マルクスの上司、暴君ネロ。本当のネロがこんな暴君だったのか?どうか?は賛否両論ありますが、映画上では悪魔の使いのような暴君ぶりでした。以下、中盤からのあらすじを書きます。
ネロは目をひん剥いて「妻と母を殺したのは、まだ見ぬ世界の扉を開けるため、その世界を見るためだ。」と言います。これは地獄の門を開けるってことでしょうか?そして、自分の理想郷を作るため、古いローマも臭い民も、ティゲリヌスに「全て燃やせ」と命令し実行します。民衆が怒り始めてヤバいと感じた時、皇后ポッパエアの案でキリスト教に罪を擦り付けようとします。そして教徒みんなは捕まえられて、ライオンの餌に、火あぶりにされますが、ペトロの教えに従い教徒達は歌いながら笑って殺されていきます。これも見て、一番焦ったのはネロ自身でした。翌日、皇后ポッパエアは牛とウルススを対決させてから、リギアを始末させようと画策。更に、その光景をマルクスに見せようとしますが、ウルススは牛の首を折って勝利します。その時、民衆がもうやめろと蜂起して、マルクスの軍がリギアらを助けてクーデターを起こします。ネロの側近は逃げ出して(ペトロニウスはキリスト教徒処刑前に、ネロ追放を決意しガルバ将軍に新皇帝になるように密書を発送、そして愛人奴隷エウニケと共に自害てしました。)ネロ本人は錯乱してポッパエアを絞殺します。その後、殺した元妻が現れ、ネロは短剣を胸にさして自害しました。マルクスはガルバ将軍がローマ入りして、新皇帝になったのを見極めた後、リギアたちとローマをあとにして新しい生活に向かうのでした。・・・幕

以下、ウィキより転載。
Quo Vadis の語が示すもの
「クォ・ヴァディス」とはラテン語で「(あなたは)どこに行くのか?」を意味し、新約聖書の『ヨハネによる福音書』13章36節からの引用でもある。この言葉は、聖ペトロ(聖ペテロ)の運命を決めたばかりでなく、その後のキリスト教の苦難と栄光の歴史を象徴するものとして作中のクライマックスで用いられている。

ローマに赴くキリストと邂逅するペトロ
ローマ帝国におけるキリスト教徒への迫害は日を追うごとに激しくなり、虐殺を恐れた者たちが国外へ脱出する事も当たり前になっていた。ペトロは最後までローマにとどまるつもりであったが周囲の人々の強い要請により、渋々ながらローマを離れることに同意した。夜中に出発してアッピア街道を歩いていたペトロは、夜明けの光の中に、こちらに来るイエス・キリストの姿を見る。ペトロは驚き、ひざまずき尋ねた。
Quo vadis, Domine? (主よ、何処にか行き給う/主よ、どこに行かれるのですか)
キリストは言う
汝、我が民を見捨てなば、我、ローマに行きて今一度十字架にかからん/そなたが私の民を見捨てるなら、私はローマに行って今一度十字架にかかるであろう。
ペトロはしばらく気を失っていたが、起き上がると迷うことなく元来た道を引き返した。そしてローマで捕らえられ、十字架にかけられて殉教したのである。
ペトロは死んだが、それはキリスト教の発展の契機となり、彼はカトリック教会において初代のローマ法王とされている。(この章の記述については、阿部知二他編 『西洋故事物語 上』 河出文庫 1983年 によった)

1951年 アメリカ QUO VADIS
監督:マーヴィン・ルロイ
製作:サム・ジンバリスト
原作:ヘンリック・シェンキウィッチ
脚本:ジョン・リー・メイヒン、S・N・バーマン、ソニア・レヴィン
撮影:ロバート・サーティース、ウィリアム・V・スコール
音楽:ミクロス・ローザ
出演:ロバート・テイラー マルクス・ウィキニウス司令官
デボラ・カー リギア
ピーター・ユスティノフ 皇帝ネロ
レオ・ゲン ペトロニウス、
パトリシア・ラファン 皇后ポッパエア、マルクスをツバメにしてるから、リギアには超嫉妬心メラメラ。
フィンレイ・カリー  ペトロ
バディ・ベア ウルスス、リギアの護衛の大男。
マリ―ナ・ベルティ エウニケ、ペトロニウスの奴隷だが主人を愛し、ペトロニウスが自殺した時、一緒に死ぬ。
ラルフ・トルマン ティゲリヌス、ネロの宮殿親衛隊の隊長。
ソフィア・ローレン 女奴隷(クレジットなし)
エリザベス・テイラー 女奴隷(クレジットなし)