武器を販売するカララ商事に勤める元軍人のジュリアン・タベルニエは社長夫人フロランスと不倫しており愛の為、邪魔な社長を殺す完全犯罪を目論んでいた。だが社内で社長を自殺に見せかけ殺した帰途、残してきたロープに気づいたジュリアンは現場へ戻ろうとする。しかし週末で警備員に電源を落とされて、エレベーター内に閉じ込められてしまう。しかも会社の前に置いてあった愛車は、若いカップルに無断で使われており、彼らは彼らで別の犯罪を引き起こしていた。・・・



ノエル・カレフのサスペンス小説を映画化した、フランスの名匠ルイ・マル監督のデビュー作。ルイ・マルが、当時25歳という若さで作った本作は、ルイ・デリュック賞を受賞しました。本作の面白いところは、ジュリアンがアリバイを立証するためにエレベーターに閉じ込められたと白状すれば社長殺しの容疑が降りかかり、もし言わなければベンカー夫妻殺しの容疑が降りかかります。どっちみち八方ふさがりの状態に陥るという、中々巧妙な脚本なんですね。殺人すれば、ただでは済まないという戒めでもあります。またBGMはほとんどないですが、憂いのあるマイルス・デイヴィスのトランペットは、映像を見ながら即興で作ったとか。ジャズ・ファンのオイラにとっては、最高のプレゼントです。

1958年 フランス Ascenseur pour l'échafaud、Elevator to the Gallows
監督:ルイ・マル
製作:ジャン・スイリエール
脚本:ロジェ・ニミエ、ルイ・マル
原作:ノエル・カレフ
音楽:マイルス・デイヴィス
撮影:アンリ・ドカエ
出演:モーリス・ロネ ジュリアン・タヴェルニエ
ジャンヌ・モロー フロランス・カララ
ジョルジュ・プージュリイ ルイ
ヨリ・ベルタン ベロニク、花屋の店員。ルイの恋人。
リノ・ヴァンチュラ シェリエ警部