重宗遊紀(ゆき)は大阪・港南市に縄張りを持つ重宗組四代目・孝明の妻だが、夫が気弱なうえ下手な博変と女道楽にうつつを抜かしているので一人で組を仕切らなければならなかった。そんな時、関西新国際空港の工事をめぐって磐城(いわき)四天王の一つである和歌山の河東組と利権争いが起こった。尼崎の萬代組系磐城組組長からは重宗組の家と土地、代紋を三億円で譲るよう迫られる。孝明は情痴の果て愛人の津村江津子に撃たれて入院。資産もなく苦境に立たされた遊紀だが、金貸しの元テキ屋の女組長・八橋松代の紹介で知り合った木本燎二の計らいでバクチに勝った。木本はかつて磐城の兄弟分だったが、今は絶縁されている仲だ。その後、孝明と津村江津子の裁判を見て遊紀はあきれ返り、木本と一晩を共にする。そして彼とマニラに行こうと決意するが、孝明がガンに犯されていることが発覚。駆け落ちは思いとどまった。



一方、木本は駅でたまたま恋人だったモデルの榎麻美と娘を発見、マニラ行きを中止して家を訪れる。麻美は突然現れた木本に怒ったが、彼は自分の娘の顔を見たら心機一転ダンプの運転手として働き始めた。しかし間もなくすると、夜中ダンプで寝ている時に河東の襲撃を受けて、自分のシマから出て行けと警告される。また、重宗組の賭博場にも警察のガサ入れが入った。たれ込んだのは河東で遊紀は事情聴取で連れていかれた。遊紀も木本もいつかは磐城と決着をつけなければならないと感じていた。二人は韓国の斉州島で行われる磐城の萬代組五代目襲名披露の席でバクチで一世一代の勝負に出ることを決意。その軍資金5000万円をつくる日本全国の旅に出かけた。そして本番、木本のイカサマの腕で襲名披露でも思惑通りに進み、一億の大金を手にした二人だが、木本のほうは大阪で麻美と会っているところを磐城の手下に襲われ殺され、麻美も車で轢かれて死ぬ。遊紀は単身、磐城の事務所に乗り込み、まず夫の借金2憶を河東に返し、河東、金崎、元木らもいる前で「家が無くとも重宗の代紋はこれからも守り抜く。」と啖呵をきった。・・・幕

十朱幸代姉さんは、出だしから無言の迫力を醸し出していました。でも、やっぱり年を重ねて気合が入っても、幸代姉さんのもともとの可愛いらしい顔は変わらないです。やはり、啖呵を切る時の凄みは岩下志麻姉さんには勝てないね。志麻姉さんの鋭い眼光、強烈な凄みは中々表現できないでしょうなっ。

1987年 日本・東映配給 ★★
監督:土橋亨
プロデューサー:森村協 、 天野和人
原作:家田荘子
脚本:高田宏治
企画:日下部五朗
撮影:水巻祐介
音楽:小笠原寛
主題曲:和田アキ子
出演:十朱幸代 重宗遊紀(ゆき)
村上弘明 木本燎二
かたせ梨乃 榎麻美、ヌード・モデル
戸恒恵理子 榎真由、榎麻美と木本燎二の娘。
木村一八 ノブ
竹内力 サダ
光石研 ジロ
柳沢慎吾 小松満男、重宗組
安岡力也 牧村勇人、重宗組、河東組に殺される。
藤奈津子 津村江津子、重宗孝明の愛人で孝明をピストルで撃つ。
藤岡琢也 重宗孝明、遊紀(ゆき)の旦那
神山繁 磐城忠勝
綿引勝彦 河東喜六
大前均 金崎巌
高倉美貴 牧村昌子、牧村の妻
和田アキ子 有名小学校の教師、入学希望者の面接官
草薙幸二郎 中本刑事
草笛光子 八橋松代、金貸しの元テキ屋の女組長、愛人のバーテン磯崎に絞殺される。
夏夕介 磯崎勉