紀元前48年、ローマ帝国の執政官ユリウス・カエサル(シーザー)はポンペイウスを追ってエジプトのアレクサンドリアに入城するが、そこで女王クレオパトラに出会い、彼女の知性と美貌の虜になってしまう。シーザーは、弟プトレマイオス13世の内乱によって王宮を追放されたクレオパトラに協力し、激しい戦の末に勝利を得る。シーザーの後ろ盾を得たクレオパトラはエジプトの女王に即位して、彼とエジプト式の結婚をして息子カエサリオンを授かる。その後、ローマに戻ったシーザーは権力を高めていったが、共和制を無視するような独裁者となっていき、元老院議員の彼への反発も高まっていった。やがてクレオパトラはシーザーを追ってローマへ渡り、二人はつかの間の愛と喜びをわかちあう。だが、カッシスやブリュタスらの手にかかりシーザーは暗殺され、クレオパトラは慌ててエジプトに帰った。そして3年が過ぎ、ローマではシーザーの右腕マーク・アントニー(アントニウス)、シーザーのはとこのオクタビアン(オクタビアヌス。彼はシーザーの遺言で後継者に指定されており、後に自らカエサルと名乗る。)、レピドゥスの三頭政治が行われていた。アントニーはエジプトの財力や支援を求めてクレオパトラと接触。そして、二人は、たちまちの内に恋に落ちるのであった。・・・



この映画は4時間を越える大作ですが、意外とすんなり見れました。クレオパトラがエジプトの為に、ローマのトップを色気でたらしこみ、自分の権勢をローマにちらつかせる映画なんですが、何と言ってもNon CGでのエジプトの煌びやかなセットが凄いのです。特に、シーザーに会いにローマに来たクレオパトラが、息子と金キラキラの衣装でスフィンクスに乗って登場するシーンはド肝を抜かれて、何百人の付き人のダンスも含めて、超豪華絢爛でっ素晴らしかったです。そして、3人のローマのトップの性格の違いがはっきりしてて、面白かったです。最初にクレオパトラに狂うシーザーは、人を信用できない(アントニーは別)面子が大事な自信満々の男。2番目のアントニーは、戦争職人で現場は強いが策略はちと弱くて、愛が優先しちゃう。部下よりも面子よりも、クレオパトラを優先してしまった優しい男。3番目のオクタビアンは、超策士のデマゴーグ。(「デマゴーグ」と「アジテイター」は違うもの)クレオパトラは自殺するので寝れませんでしたが、やる気満々でしたね。

以下、ウィキよりトリビアを引用。
概要
ハリウッドの黄金時代が閉じられた、即ちスタジオシステムが崩壊した50年代から60年代に観客を劇場に呼び戻すために作られた大作映画の一本。本作により20世紀フォックスは破滅の危機に陥った。ハリウッドきっての知性派といわれたジョーゼフ・L・マンキーウィッツが監督と脚本を兼務。製作開始は1960年。撮影ははじめロンドンで、後にローマ近郊のチネチッタで撮影された。
製作にあたっては、100万ドルという破格の報酬で契約した主役のエリザベス・テイラーの度重なる病気、初期のロケ地選択の失敗によるセットの造り直しで撮影が遅れに遅れ、さらに当初監督だったルーベン・マムーリアンをはじめとして重要な配役が変更になる(当初シーザー役はピーター・フィンチ、アントニー役はスティーヴン・ボイドで撮影開始)という不手際にも見舞われ、その度にシーンの撮り直しを強いられた。また共演のテイラーとリチャード・バートンの不倫も取りざたされ大スキャンダルとなった。最終的には製作費は4400万ドル(現貨換算で3億ドル以上)という空前の巨額にまで膨れ上がり、製作会社の20世紀フォックスの経営を危機的状況にまで陥れた。経営危機に際して、一旦は会社から追い出していたダリル・F・ザナックを呼び戻すしか道はなかった。『シーザーとクレオパトラ』と『アントニーとクレオパトラ』の前編後編2本立てで計6時間という当初構想が、作品としては長過ぎて興行の妨げになること、また当時一大スキャンダルとなっていたテイラーとバートンの登場する『アントニーとクレオパトラ』の部分が後出しになることは時機を逸するという考えから、マンキーウィッツに映画を1本にまとめるよう指示した。これにより映画は1本立て5時間20分となったがザナックは満足せず、さらなる大々的なカットが行われた。最早、ウォルター・ウェンジャーはクレオパトラに手を出せず、悲劇のプロデューサーとして転落が始まる。
映画は製作開始から4年を経た1963年6月にようやくプレミア上映にこぎつけた。この際の上映時間は4時間5分だったが、一般公開版はさらに3時間14分に短縮された。そのため場面の繋がりが不明瞭な箇所や重要人物の死を描いた箇所が丸ごと欠落するなどといった、編集上の問題にも見舞われることになった。『クレオパトラ』は同年の北米興行収益でトップを記録する4800万ドルのヒットとなったものの、20世紀フォックスの取り分は製作費4400万ドルの半分強2600万ドルに過ぎず、事業的には社運を傾けるほどの大失敗作となった。マスコミや映画批評家らにはゴシップ先行の作品とそっぽを向かれる結果となり「映画史上空前の失敗作」などと皮肉られさえもした。20世紀フォックスは2年後に公開された『サウンド・オブ・ミュージック』が当初の予想を遥かに上回る歴史的大ヒットとなったため奇跡的にこの財務危機を乗り切っている。
ビデオの普及によりクラシック作品に再度価値が見出された現在では、プレミア上映時の4時間5分のフィルムが発掘されており、DVDなどで鑑賞することができる。また当初の前後編2本立て6時間の構想の実現のため、失われた素材の捜索なども試みられている。製作公開時に悪評が定着したこともあって、今もって評価の分かれる作品であるが、豪奢な衣装やセット、銀幕を代表するスターに二十数万人のエキストラ、格調高い音楽や台詞回しなど、ハリウッドの黄金時代をしのぶにふさわしい超大作であることは間違いない。

1963年 アメリカ映画 Cleopatra ★★★☆
Directed by Joseph L. Mankiewicz
Writing Credits :Joseph L. Mankiewicz ... (screenplay)
Ranald MacDougall ... (screenplay)
Sidney Buchman ... (screenplay)
Plutarch ... (histories)
Suetonius ... (histories)
Appian ... (histories)
Carlo Maria Franzero ... (book) (as C.M. Franzero)
Ben Hecht ... (uncredited)
Music by Alex North
Cinematography by Leon Shamroy ... director of photography
Jack Hildyard ... (uncredited)
Cast :Elizabeth Taylor ... Cleopatra
Richard Burton ... Mark Antony
Rex Harrison ... Julius Caesar
Martin Landau ... Rufio、アントニウスの右腕。エジプトでの戦いでオクタビアヌスに殺される。
Roddy McDowall ... Octavian - Caesar Augustus、オクタビアヌス、オクタヴィアン(アウグストゥス)
Kenneth Haigh ... Brutus
Andrew Keir ... Agrippa
Pamela Brown ... High Priestess、クレオパトラに予言する巫女。
Hume Cronyn ... Sosigenes、クレオパトラの御意見番の学者。エジプトとローマとの戦争を避ける為、ローマに行くが時は既に遅し。元老院、市民ともアントニウスには激怒しており、オクタビアヌスの投げた槍で死す。
Cesare Danova ... Apollodorus、クレオパトラの召使。絨毯に包んでクレオパトラをカエサルに届けた。
Francesca Annis ... Eiras、クレオパトラの侍女
Grégoire Aslan ... Pothinus (as Gregoire Aslan)、少年であるプトレマイオス13世の側近で、巧みな話術でクレオパトラを追放する。
Herbert Berghof ... Theodotos、プトレマイオス13世につく学者。
George Cole ... Flavius
Robert Stephens ... Germanicus