1952年、ニュージーランド、クライストチャーチ。女子中学に通うポウリーンは、イギリスからの美しい転校生ジュリエットと熱烈な友情を育む。ポウリーンは下宿屋を営む低所得の家庭に育ち、ジュリエットは名門大学の学長の娘とまるで環境の異なる2人だが、マリオ・ランザのオペラ、ヒロイックな冒険物語、ハリウッドの美形スターなど好みや感性は驚くほど似通っていた。疎ましい現実を忘れさせてくれるものに崇拝の念を抱く彼女たちの豊かな想像力は、やがて「ボロウィニア王国」という聖なるもの達の物語を生み出した。作家を夢見る2人は、ジュリエットが肺結核で入院生活を送る間も、文通を通じて何世代にも渡る王家の物語を膨らませていった。その間、下宿人の1人ジョンにポウリーンは処女を捧げる。彼女たちの意識はますます自分自身を離れ、この傾向はジュリエットの退院後にいよいよ強まり、2人は自分たちが作り上げたフィクションの世界にのめりこんでいく。



娘たちの親密な関係に異常性を感じ取ったジュリエットの父は、ポウリーンの母にカウンセリングを受けさせる。同性愛の診断を下されたポウリーンは、ジュリエットとの交際を禁じる母に激しい憎悪を燃やす。やがて、ジュリエットが両親の離婚に伴って南アフリカの伯母さんの所に行くことが決定。母親さえいなければ、ジュリエットと一緒に南アフリカに行けると思い詰めたポウリーンは、愛するジュリエットが用意したレンガをストッキングに入れて、ピクニック中に母親を撲殺。ポウリーンの書いた日記を警察に見つかり二人は逮捕、裁判の結果、無期懲役の有罪となった。5年後、2人は絶対合わないという事を条件づけられ、仮釈放された。・・・幕

1954年6月にニュージーランドで起きた実際の事件に材を取り、多感な二人の14歳の少女が殺人の凶行に駆り立てられるまでを追った異色の心理ドラマ。凶行といっても、ジュリエットはまだ夢の中にいる少女ですが、ポウリーンの方はマジ切れのサイコでしたね。怒った時の睨んだ眼はおっそろしい形相でした。

1994年 ニュージーランド・アメリカ合作 Heavenly Creatures ★☆
Directed by Peter Jackson
Writing Credits:Fran Walsh ... (screenplay) (as Frances Walsh)
Peter Jackson ... (screenplay)
Music by Peter Dasent
Cinematography by Alun Bollinger
Cast:Melanie Lynskey ... Pauline Parker、小説の中では、ジーン。
Kate Winslet ... Juliet Hulme、小説の中ではデボラ。
Sarah Peirse ... Honora Parker Rieper、ポウリーンの母
Diana Kent ... Hilda Hulme、ジュリエットの母、結婚カウンセラーなのに、自分は不倫して離婚する。
Clive Merrison ... Dr. Henry Hulme、ジュリエットの父
Simon O'Connor ... Herbert Rieper、ポウリーンの父だが実は内縁関係でした。魚問屋のマネージャー。
Jed Brophy ... John / Nicholas、下宿人。ニコラスはポウリーンの小説の人物で、ポウリーンが彼に名付けた。