煉瓦工場と染色工場を経営しているハンは武道の道場・正徳武館を持ち、多くの若者たちの武道の訓練と人格の向上に努め人々から人格者として尊敬されていた。一方、近くにもう一つ道場・鉄鈎門があったが、それは麻薬と売春で儲けているチャオが開いている道場で、一味はいつも手鉤を武器として持ち歩いていることからフック・ギャングと呼ばれ町の人々から嫌われていた。チャオは、かねてからハンの経営している二つの工場に眼をつけ、何とかして手に入れようと狙っていた。ある日、町の料理屋で、チャオの高弟(一番弟子)マーと、ハンの愛弟子ティエンロンが対立し、ハン一門の若者たちと鉄鈎門一味が町外れの谷で決着をつけることになった。大乱闘の末、鉄鈎門一味は敗走したが、ハン一門にも二人の死者と多くの負傷者が出た。この事件を知ったハンは、原因はともあれ血気にはやっての無意味な戦いを戒め責任者であるティエンロンを処罰した。そして、ハンがチャオに詑びにいこうとした矢先に、部下を従えたチャオが道場に乗り込んできてティエンロンの引渡しを要求。ハンがこれを断わったことから再び死闘が展開し、最後にハンとチャオの対戦となったがチャオは脚に傷をうけて引きあげた。チャオは復讐の為に各国から武道の専門家を雇いこんだ。沖縄の空手の達人・二谷太郎と高弟二人、韓国のテコンドーの名人チン・チー・ヨン、ムエタイ選手ツイ兄弟、インドのヨガの先生ムラ・ツン、日本の柔道四段の高橋、更にチベット戦法の二人のラマ僧だ。チャオは、こうした各国各流儀の武道の達人たちの助太刀を得てハン一門に決戦を挑むことになった。



再度、ハンの道場で死闘が開始。だが、流石に各国から集められた武道の専門家たちは強かった。ハンの門下生たちは次々に殺され、ティエンロンも二谷の怪力で右腕を肩のつけ根から叩き落とされてしまった。ハン一門は全滅。片腕を失い九死に一生を得て逃れたティエンロンは、通りかかった父娘に助けられた。娘のシャオ・ユーの手厚い看護で傷は癒えたが、今では左腕一本となっていた。片腕では鉄鈎門一味への復讐を遂げる事は無理だ。そんな彼の苦悩を知ったシャオ・ユーは、かねてから父が30年研究している秘薬・鉄精草酒を使うことを勧めた。残された左腕一本を攻防の武器とするためには二本分の強さが必要だ。彼女の父が作った鉄精草酒は、まず手を火で焼いて神経を殺してから再び神経の循環を復元するというもので、ティエンロンはついに鉄よりも堅い左腕を持つことに成功。それから半年たち、ティエンロンには自信がついた。シャオ・ユーと町に出たティエンロンは、まず柔道の高橋を血祭りにあげ、チャオに対して三日後、町外れの石切場での決戦を挑んだ。チャオに雇われた武道の専門家たちは勢揃い。しかし、みんな順番にティエンロンに始末されて、チャオは卑怯にもダイナマイトを投げつけてきたが、逆にそれを投げ返されて爆死した。最後には宿敵、二谷の腕も叩き落して、ティエンロンは勝利した。・・・幕

この前、続編をブログに書き、確か昔、これをVHSからDVDにピコしたなぁと思い出しDVDの書棚をゴソゴソ。ありました、ありました、再見。2つ見比べるとカンフーだけじゃなくて、ジミーの右腕を沖縄流空手の二谷に落とされる下りや、残った左腕を鉄拳に改造する下りがあったり、こっちの方が脚本にヴァラエティさがありました。荒唐無稽な楽しさ、笑いは2かもしれませんがね。また、この1の方がジミーのカンフーはたっぷりです。2は武道大会のシーンが長過ぎる感じはありました。当然、カンフー映画の醍醐味、パンチや蹴りの効果音(ズコッとかドンとか)はバッチリです。あと、この映画の時代背景、当時の中国は、鳥かごに貴重な鳥を入れて見せびらかすのがトレンドだったのでしょうかね?冒頭にみんな鳥を持って、朝のお茶を飲みに来るシーンがありますから。

1972年 香港映画 獨臂拳王、One-Armed Boxer
監督:ジミー・ウォング
製作:レイモンド・チョウ
撮影:J・S・モウ
音楽:F・L・ウォング
スタント・コーディネーター:S・W・チェン
出演:ジミー・ウォング ユー・ティエンロン
タン・シン シャオ・ユー
マー・チ ハン・ツイ、正徳武館オーナー、ティエンロンの師匠
ティエン・イェー シャオ・チー・リュウ
ルン・フェイ 二谷太郎、沖縄流空手の師匠
イェー・ティエン チャオ・ラ・ルー、鉄鈎門オーナー
レイ・シュン マー・ムー・トン、チャオの一番弟子(高弟)当然ティエンロンに殺される・
コ・ヨウミン ティエン・パオ、チャオの弟子。ラストでダイナマイトを投げつけるが、師匠と一緒に爆死する。