1945年4月。戦況が悪化の一途を辿る中、次期首相に任命された77歳の鈴木貫太郎は、組閣の肝となる陸軍大臣に阿南惟幾を指名する。2人はかつて、侍従長、侍従武官として共に昭和天皇に仕えた関係でもあった。その後、連合国によるポツダム宣言の発表に続いて、広島、長崎へ原爆が投下される。それでもなお、陸軍の若手将校、畑中達は本土決戦を訴え、阿南に戦争継続を強く迫る。阿南はそんな将校たちの暴発を押さえようと対応に苦慮する。一方、戦争の終結か継続か、議論がまとまらない御前会議では、鈴木首相が天皇に聖断を仰ぐのだった。・・・

敗戦を受け入れ、ポツダム宣言の受諾が決定した1945年8月14日の御前会議から、翌15日の玉音放送までの戦争終結に至る激動の24時間をドキュメントした半藤一利の同名ノンフィクションを映画化。昭和天皇、鈴木首相、阿南陸軍大臣、畑中少佐たちの苦悩、祖国を想う気持ちが切に伝わってきますなぁ。立場は違えど愛国心はみんな同じ。それでも戦争に負けたのは事実なのだから、どう納得できない状況を理解するのか、大変難しいです。お国の為に陛下に命を捧げてきたのだから、日本が負けたなんか認めれない。クーデターを起こす畑中少佐の気持ちもよく理解できます。

2015年 日本、松竹映画 THE EMPEROR IN AUGUST ★★★
監督、脚本:原田眞人
原作:半藤一利 『日本のいちばん長い日 決定版』(文春文庫刊)
撮影:柴主高秀
音楽:富貴晴美
出演:役所広司 阿南惟幾陸軍大臣、あらゆる手を使って陸軍の暴発を収めるものの、責任を取り腹切りする。
本木雅弘 昭和天皇
松坂桃李 畑中健二、陸軍少佐、軍務課員、クーデターを起こすが失敗、拳銃で自決。
山崎努 鈴木貫太郎、内閣総理大臣
堤真一 迫水久常、内閣書記官長
神野三鈴 阿南綾子、阿南陸軍大臣の妻
大場泰正 井田正孝
中嶋しゅう 東條英機
蓮佛美沙子 阿南喜美子、阿南陸軍大臣の次女
渡辺大 秋富、阿南喜美子の婚約者