無二の親友ニコとスティーブンは、何も無いLAの田舎暮らしに辟易し自由を求めて国境を超え、メキシコのティファナへと向かった。2人は足元もおぼつかない程に、テキーラを飲み続け女を引っ掛ける。そして、トイレでニコは女とSEX、スティーブンは酔って寝てしまった。彼が目覚めた時ニコは狼狽していた。トイレの中には酒場で知り合った女の血まみれの死体があったのだ。ニコは何をしたのか覚えていない。2人はとにかくその場を逃げて、何もかも忘れてしまいたいが為に再び酒をあおる。2人の席に謎の浮浪者が近付き、怪しげな箱を見せる。パズルボックスは「絶頂をもたらす箱」と男は言っていた。宿に戻りニコはスティーブンに命じビデオを撮らせ箱をいじり始めた。でも箱は力を入れてもピクリともしない。ふと力を抜いた時、箱は開き怪しい光を発し、辺りが急に暗くなってきた。 暗がりの奥から頭部にピンを刺した男が近寄ってくる。彼は語る、「我々は闇にさす光で有り、快楽の共感力者(エンパス)だ。そして絶頂を司る番人である。」その後、2人の消息はここで途絶えてしまった。数日後、 息子達の消息も掴めず今後の事を相談していたニコとスティーブンの家族の元にボロボロになった姿でスティーブンが現われた。あの後、2人に何が起こったの か?・・・



ヘルレイザーの9作目。今回出てくる魔道士は、ピンヘッドと眼無し女魔道士の2体だけ。そしてピンヘッド2号が誕生します。(実はスティーブンのなれの果てでした)それで、大元ピンヘッドは昔より眼光が凄まじいですな。初期の1作目なんかは、優しい眼差しがおどろおどろしいキャラとマッチしてませんが、ある意味地獄の宗教家とか、哲学者という雰囲気がありましたね。今回ピンヘッドの異世界の映像が随所にあり、彼がBOXを通じて我々の世界の様子をうかがっているシーンがあるのは、緊張感を高めるには良かったです。スティーブンのビデオも時系列で並べず、話が進むにつれ少しずつ解明していく編集も秀逸でした。恒例のブッキーな骨皮筋衛門人体模型の登場もキチっと抑えてありましたね。

hrrevelations

2011年 アメリカ映画 HELLRAISER: REVELATIONS ★★★
監督:ヴィクター・ガルシア
脚本:ゲイリー・J・タニクリフ
撮影:デヴィッド・A・アームストロング
音楽:フレデリック・ウィードマン
出演:スティーヴン・ブランド ロス・クレイブン、スティーブンの父、生き残る。
ニック・エヴァスマン スティーブン 魔道士の元から脱出、家に帰ってくるが実は本人では無かった。彼はニコでスティーブンの皮を剥ぎ取り付けていたのだ。最後はロスに胸を撃たれ絶命した。
トレイシー・フェアラウェイ エマ、スティーブンの妹でニコの恋人、生き残る。
デヴォン・ソルヴァーリ サラ、エマの母。最後はロスの罪(ピンヘッドが課した永遠の苦しみを開放してロスを殺した。)を背負い、皮剥ぎの刑。しかもやるのはピンヘッド2世、元息子のスティーブン。
スティーヴン・スミス・コリンズ ピンヘッド
サニー・ファン・ヘーテレン ケイト、ピーターの妻だがロスと不倫していた。魔道士に喉切られて終わり。
ダニエル・ブラン 見てくれは浮浪者だが、快楽の共感力者(エンパス)。ニコに、パズルボックスを渡す。
セバスチャン・ロバーツ ピーター、ニコの父で浮浪者を撃ったため逆に皮剥ぎを受けて死す。
ジョリーン・アンダーセン 目無し女魔道士
ジェイ・ギルスピー ニコ/ピンヘッド2世、一人二役