ホラー映画の女王・ジャナ・ベイツに憧れ、妄想をふくらませ彼女と映画を撮るんだと思い込みタクシードライバーを辞めてカンヌ映画祭に飛ぶビニー。当然無名な彼は誰にも相手されない。そんな時、ジャナの元夫で映画のプロデューサーのブレッド・ベイツ氏が「これが最後のホラー映画だ」というメッセージを受け取る。その後、ジャナが彼の部屋に行くと、ブレッドは浴槽で首を切られて死んでいた。焦ったジャナは警察を呼んだが何故か死体は消えてしまっていた。・・・



ファナティック amazon
 
以前VHSは新マニアックという題で発売されましたが、内容はマニアックとは無関係。キャロライン・マンロー、ジョー・スピネルが出ている殺人鬼ものなんで、つけたのでしょう。その後、DVDでは改題され、原題のファナティックになりました。キャロラインは本編の中でも女優役なんで衣装も艶やかで輝いていますなぁ。前作の犯人ジョーは妄想癖はありますが、ボケ連発でとても殺人鬼には思えませんでした。だから失踪したブレッドが怪しいと即分かりましたよ。この辺のキャラ設定は、あからさま過ぎです。もう少し観客にばれないよう引っ張らないとね。オチでビニーは城でブレッドに殺されそうになるジャナを助けブレッドの首をチェーンソーで落とします。その後、本編は映画の中の話でしたと出てきます。それをビニーと母が笑いながら試写を見てるのです。さて本編は本当に全部映画の中の話なのでしょうか?オイラはそう思いたくないですね。事件は実際の事で、それが縁でビニーが映画化した、そう思いたいです。この作品の色使いはマリオ・バーヴァのような原色のバックですが、殺人シーンは僅かで単調、恐怖度はほとんどありません。ジョーのコミカルな演技がホラー的要素をスポイルしてます。ホラーを期待すると、はまりますよ。

1984年 アメリカ THE LAST HORROR FILM ★☆
監督:デヴィッド・ウィンターズ
製作:ジャド・ハミルトン、デヴィッド・ウィンターズ
脚本:デヴィッド・ウィンターズ、ジャド・ハミルトン、トム・クラッセン
撮影:トム・デノーヴ
音楽:ジェシー・フレデリック、ジェフ・コズ
出演:ジョー・スピネル ビニ―・デュラン
キャロライン・マンロー ジャナ・ベイツ
ジャド・ハミルトン アラン・カニンガム、ジャナの今の恋人で映画監督
デヴィン・ゴールデンバーグ マーティ・バーンスタイン、製作者、スター劇場に呼び出され斧で背中を突かれる。
デヴィッド・ウィンターズ スタンリー・クライン、映画監督、ナイフで胸を刺される。この人、この映画の監督さんだ。
スザンヌ・ベントン スーザン・アーチャー、スタンリーの友達の女優、射殺される。
マリー・スピネル ビニ―の母