舞台は昔の中国。借金を集金するために旅をする書生の青年ニン・ツォイサンは郭北県へとやって来た。だが途中で雨に降られて借金の帳簿を濡らしてしまい、集金が出来なくなってしまう。無一文のツォイサンは仕方無く、ただで泊まれる宿を求めて蘭若寺(ランロースー)へと向かう。寺に住む道士インに黙って寺に泊まるツォイサンだったが、蘭若寺は魔物が出るという曰く付きの場所だった。ツォイサンは寺に響く琴の音色に引かれて湖上の東屋に行き、そこで琴を奏でていた美女シウシンと出会った。・・・

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ジョイ・ウォンの魅力爆発の中国妖怪絵巻第1弾です。これは、オイラの心の中に「中国女性は、ほんま美人やな」と刻みこまれた作品でもあります。(正式にはウォンは台湾出身ですが、当時はそんなこと知りませんでした。)オイラは、それまではブルース・リー、ジャッキー・チェンとカンフー・スターしか眼がいってなかったですが、この映画でジョイ・ウォンの虜になったのです。幽霊のシウシン(字幕ではスーシンだが広東語発音だと、こちらが正しいよう。オイラは広東語は分からないがぁ。)は、誘惑に乗らない純真なツォイサン(字幕ではツァイサン)に惚れていきます。幽霊でも、自分がどうにもならない男は気になるもの。やはり女性ですな。(笑)ワイヤーアクションや化け物は出てきても、それは脇で、本筋は純粋な2人の愛です。ツォイサンとイン道士はロウロウ、魔王を倒しますがシウシンは人間に生き返れなくて太陽の光を浴びて消えてしまいます。愛し合う2人でも最後は、ちょっぴり悲しい末路でした。

以下、ウィキより作品概要を引用。

中国の古典小説『聊斎志異』の一説『聶小倩』(じょうしょうせい)を原作とした1960年製作のリー・ハンシャン監督による香港映画『真説チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』(原題:倩女幽魂、英題:The Enchanting Shadow)をリメイクした作品。本作の香港映画界に及ぼした影響は大きく、以後暫く類似の作品が多く製作されることになる。その中には本作のキャストを当用した、スピンオフ作品を思わせる紛らわしい物もあった。また、中国語圏で「聶小倩」を原作とするテレビドラマが幾度と製作されているが、本作での翻案部分からの影響が随所に見られる。なお、1997年には本作製作者であるツイ・ハークにより、アニメーション作品『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー スーシン』としてセルフリメイクされている。




1987年 香港 倩女幽魂、A Chinese Ghost Story ★★★★☆
監督:チン・シウタン
製作:ツイ・ハーク
製作総指揮:クローディー・チャン
脚本:ユエン・カイチー
音楽:ロメオ・ディアス、ジェームズ・ウォン
出演:レスリー・チャン(張国栄) ニン・ツォイサン(寧采臣)、郭北県の宿屋に借金を集金するためにやって来た書生。善良で心のやさしい青年。宿賃に困り蘭若寺に泊まるが、琴の音色に引き寄せられ水上亭でシウシンと出会う。
ジョイ・ウォン(王祖賢) シッ・シウシン(聶小倩)、ツォイサンが水上亭で出会った美女。実は幽霊で一年前に悪漢に襲われて死亡している。蘭若寺の裏手に埋葬されたが遺骨をロウロウに握られ、男を誘惑する役目を負わされている。ツォイサンのことも最初は誘惑しようとするが、彼の人柄に惹かれて逃がそうとする。
ウー・マ イン・チェッハー(燕赤霞)、蘭若寺に住む道士。元は高名な官吏だったが、役人の腐敗を嘆いて世を捨て隠者となる。剣と道術の達人。
ラム・ウェイ ハーハウ(夏侯兄)、雨宿りしていたツォイサンが出会った青年。剣の達人で自分の金を盗んだ盗賊を追いかけ皆殺しにしてしまう。インに幾度となく勝負を挑んでいるようだが、大きすぎる野心が災いしてインに勝つことは出来ないでいる。インによって手傷を負わされ川辺で休んでいるところでシウシンと出会い、彼女に魅了された隙をロウロウに突かれてしまう。
ラウ・シウミン ロウロウ(姥姥)、蘭若寺の近くの森に住む千年樹の妖怪。シウシンの遺骨の入った骨壷を押さえて言うことを聞かせ、彼女に男たちを誘惑させ、油断したところで舌で精気を吸い取ってミイラにしてしまう。シウシンを黒山妖怪の花嫁にしようとする。