第2次世界大戦終結後十数年を経たドイツ、ライン地方。新婚のアメリカ人女性メリーは、夫マックスの実家である古城にやってきた。その夜、ニュールンベルグの処女(別名は鉄の処女=アイアンメイデン)と言う名の拷問道具が展示された部屋で若い女性・イルデの死体を見つけ気絶する。翌日、夫の先祖が中世の残忍な「死刑執行人」であったと聞かされた。メアリーは殺人鬼が夫ではないかと疑い始める。・・・

顔のない殺人鬼 amazon


アントニオ・マルゲリーティのホラー。顔のない殺人鬼って題ですが、殺人鬼はとりあえず顔はありました。(笑)最初は死刑執行人の幽霊が犯人かと思わせといて、終盤に古城に潜むマックスの父が犯人と判明。彼は第2次世界大戦中にヒトラー暗殺を企てて、罰として人体実験されたのでした。顔が化け物になる悲惨な身の上は理解できますが、何故殺人を繰り返すのかは、謎のままでした。推察するに、自分は醜い顔だから、妬けのヤンパチ、周りの人間の顔を潰そうと思ったのかな?(笑)ゴシックホラーから強引に戦争を諸悪の根源にし転ずる脚本は、見る者のド肝を抜きポカーンでしたな。でもネズミに顔をかじらせる拷問器具やアイアンメイデン等、おぞましい拷問器具は見ごたえがありました。

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1963年 イタリア LA VERGINE DI NORIMBERGA バック・トゥ・ザ・キラー/顔のない殺人鬼(ビデオ) ★★☆
監督:アンソニー・ドーソン(アントニオ・マルゲリーティ)
製作:マルコ・ヴィカリオ
原作:フランク・ボガート
脚本:アンソニー・ドーソン、ガスタード・グリーン、エドモン・T・グレヴィル
撮影:リチャード・パルトン
音楽:リズ・オルトラーニ  ブルージーなJAZZのメインテーマは名曲です。
出演:ロッサナ・ポデスタ(メリー)
ジョルジュ・リヴィエール(マックス)
クリストファー・リー(エリッヒ、城の執事、左顔面に傷有り。)
ジム・ドレン(ジョン・セルビー、FBI捜査官)
アニー・デグリ・ウベルティ(マルタ、城のメイド)
ルチアナ・ミローン(トゥルーデ、城のメイド)