フランスの人気推理小説家アレックスは、敬愛する日本の作家・大江春泥(おおえしゅんでい)の作品を意識した新作『黒い瞳』のプロモーションのために日本にやってくる。 大江に会えることを期待していたアレックスであったが、極端な人間嫌いの大江の顔を見た者は誰もいなかった。 そんなとき、出版社の接待で京都のお茶屋を訪れたアレックスは、フランス語を流暢に話す芸妓・玉緒と出会うが…。

陰獣 ブノワ・マジメル amazon
 


江戸川乱歩の陰獣をフランスで映画化。(日本でも1977年に映画化されています。)でも日本が舞台ですから、本編はフランス語と日本語が入り混じっていますよ。SM趣味の女に翻弄される推理作家って下りは一緒でしたが、オチは違っていましたね。大江春泥の正体は玉緒で、結婚を迫るウザい愛人とライバルの推理作家、「こいつら2人をはめてやろっ」ていう脚本は日本製よりも面白かったです。ただSMシーンは大した事無し。今では一般作でも、あの強烈な花と蛇がありますから何見ても刺激を受けないんじゃないかな。(笑)女の色香は危険な毒、しかし男性諸氏は、それには抵抗できないのであります。
ウィキペディアから原作との違いを引用。主人公の「わたし」がフランスの推理小説家アレックスに変更。ヒロイン・静子が京都の芸妓・玉緒に変更。小山田がヒロインの夫ではなく、愛人の茂木に変更。


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2008年 フランス Inju, la bete dans l'ombre、Inju:The Beast in the Shadow ★★★
監督:Barbet Schroeder
原作:江戸川乱歩
出演:Benoît Magimel ブノワ・マジメル ... Alex Fayard
源利華(フランス在住のモデル) ... 玉緒
島岡現 ... 本田ケン(白文館のアレックス担当編集者)
石橋凌 ... 茂木リュウジ
福井友信 ... 泡瀬(白文館元編集者)
辻本一樹 ... 大江春泥
藤村志保 ... お茶屋の女将
西村和彦 ... 松本警部(劇中映画『卑しき獣』)
霧島れいか ... くみこ(劇中映画『卑しき獣』)