阿蘇付近の炭鉱で、出水事故が発生。それに続いて炭鉱夫らが水中に引き込まれ、惨殺死体となって発見される殺人事件が相次いだ。やがて出現した犯人は、古代トンボの幼虫・メガヌロンだった。警官と共にメガヌロンを追って、坑道に入った炭鉱技師河村繁は落盤に巻き込まれ姿を消す。

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やがて、地震で出来た陥没口から河村は発見され救出されるが、記憶喪失となっていた。時を同じくして、航空自衛隊司令部に国籍不明の超音速機が報告された。国籍不明機は、さらに北京、フィリピン、沖縄、東京にも出現した。一方、阿蘇高原では散策していたカップルが行方不明になる事件が起きた。彼らが残したカメラのフィルムには、鳥の翼のような謎の影が映っていた。恋人キヨの懸命の看護により、河村は文鳥の卵の孵化を見たことをきっかけに、失われていた記憶を取り戻した。彼は、地底の大空洞でメガヌロンをついばむ巨大な生物を見たのだ。柏木久一郎博士の調査団に同行して阿蘇に赴いた河村の眼前で、古代翼竜ラドンがはばたいた。知らせを受けて発進した自衛隊のF-86Fセイバー戦闘機の追撃を受け、ラドンは佐世保の西海橋付近に一時は墜落したが再びはばたき、佐世保や福岡を襲撃。特車隊が応戦するものの、さらにもう1頭が出現して街を蹂躙。いずこともなく姿を消した。帰巣本能で阿蘇にもどるのではないか、という柏木博士の予測どおり、ラドンは阿蘇火口の大空洞に所在を確認された。火山研究所が噴火の危険を警告する中、住民の避難が進められ、自衛隊の攻撃が始まる。・・・

東宝初のカラー怪獣映画ラドン。前半30分は複眼がおっそろしいオバケヤゴ(メガヌロン)が引っ張ります。そして後半いよいよ真打ラドンが登場。福岡市内での自衛隊との攻防シーンは迫力あります。飛んでいるラドンはミニチュアもろ分りですが、着ぐるみは、中々かっこいいぞ。燃え盛る町をバックに森永ミルクキャラメルの看板が光り輝くのは印象的。いい宣伝ですな。そしてラスト、2頭のラドン(雄と雌のつがい)が阿蘇の爆発で死ぬシーンは、大変もの悲しいっす。1頭を助ける為、溶岩の中を降り立ち一緒に死んでしまうのですからね。しんみりしたエンディングは二重丸です。

1956年 日本 東宝 RODAN ★★★☆
監督:本多猪四郎
製作:田中友幸
原作:黒沼健
脚本:村田武雄、木村武
音楽:伊福部昭
特技監督:円谷英二
出演:佐原健二(河村繁、炭坑技師)
平田昭彦(柏木久一郎、古生物学者)
田島義文(井関、西部新聞記者)
白川由美(キヨ、炭坑事務員)

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