異常気象に見舞われた地球。流星群が地球に飛来し一つの巨大な隕石が黒部ダム近くに落下した。時を同じくして、警視庁の進藤刑事は極秘来日するセルジナ公国のサルノ王女の護衛を命じられたが、王女を乗せた飛行機は同国の政敵が仕掛けた爆弾により墜落。その後、金星人と名乗る女性が東京に現れ地球の危機を予言するが、信じる者はいなかった。進藤は、その女性が死亡したはずのサルノ王女だと確信し、単独で捜査を開始。そして阿蘇山からラドンが生き返り大空に飛び去った。またTV出演の為に日本に来ていた小美人たちは、予言を信じて船に乗るのを避けた。案の定、船はゴジラと遭遇して熱線で爆破される。



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一方、進藤の妹の直子は金星人を保護して横浜市内のホテルに宿泊したが、セルジナから来た暗殺者の一味も彼女を王女と見抜き、ホテルを襲撃する。だが小美人たちの機転もあって暗殺者たちの計画は失敗する。ゴジラとラドンは富士山麓へ向かい戦闘を開始。(戦闘ってか、喧嘩だね。笑)進藤たちは、サルノ王女の精神疾患を疑い、彼女を精神医学の権威・塚本博士の研究所へ連れて行くが、診察の結果は正常と出た。実は王女には地球へ逃れてきた金星人の血が流れており、それが蘇って予知能力を発揮していたのだ。彼女は5000年前に金星を滅ぼした宇宙最強の怪獣キングギドラが姿を現すと語る。その言葉通り、黒部ダムの隕石からキングギドラが誕生。日本各地を荒らし回るギドラに対抗するため、小美人はインファント島の守護神モスラを呼ぶが、単独では勝ち目は無い。戦い続けるゴジラとラドンに対し、モスラは協力して共に戦うよう説得。当初はこれを拒否した2頭だが、やむをえず単身戦いを挑むモスラの悲壮な姿に共闘を決意。3頭からの攻撃を受けたキングギドラは、ついに空の彼方へ逃げ去る。王女を追っていた暗殺団も怪獣の戦いに巻き込まれ全滅し、王女の精神も元に戻った。全てが終わった時、王女は進藤に抱いた淡い恋心を明かし、静かにセルジナへ去って行った。・・・幕

テレテレテレと鳴きまくる3頭獣・キングギドラ初見参の作品で、『空の大怪獣ラドン』と『モスラ対ゴジラ』の直接的な続編。ゴジラシリーズの第5作目で、ゴジラが悪役から人類の味方に転換した作品、そして自衛隊がまったく出てこずに日本の未来は怪獣に委ねられた作品でした。(爆)防衛大臣なんか記者会見で訳の分からん政治屋の答弁しているだけで怪獣が上陸しているのに、こんな事有り?メッチャ疑問ですな。そして作品は完全に子供向けじゃありません。警察と暗殺団との攻防50%、怪獣バトル50%でした。あとモスラの幼虫は今回1匹だけ、小美人の発言で、もう1匹は死んだと明かされました。死因は不明です。最後に仮面ライダーの死神博士こと天本英世さんが、王女の側近役で出ていました。飛行機が爆破されたので即、死んじゃいましたがぁ。(笑)
以下Wikipediaよりトリビア。
サルノ王女の本名は「マアス・ドウリナ・サルノ」といい、「まあ、素通りなさるの?」と引っかけた言葉遊びである。海外版では編集により、ゴジラが太平洋に出現した際、ラドンが上空へ飛来したことになっている。なお、音楽も一部差し替えられている。キングギドラが滅ぼした文明は5000年前の金星ではなく3000年前の火星に変更されている。 国内盤DVDには、特典として1972年頃発売された、本作を編集した8mm+ソノシート「宇宙怪獣キングギドラ」とソノシートとセットの絵本「宇宙怪獣キングギドラ」を収録。劇場用予告編はオリジナル原盤紛失のため、『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 地球最大の決戦』の予告編が収録されている。 DVDの字幕では、きちがいの部分を使わないよう配慮されており、例えば、金星人が憑依したサルノ女王について「あんなきちがいの・・・」という台詞が「あんな女の」となっている。本作がBS2で放映された際には、該当する台詞の音声は消されていた。横浜のシーンでは前作『モスラ対ゴジラ』に登場した「ハッピー興行社」の看板が見られる。 本作で使用したゴジラは『ウルトラQ』のゴメスに改造されリトラも操演用ラドンの改造なので、その意味では同作の1話「ゴメスを倒せ!!」は本作で引き分けとなった「ゴジラVSラドン」の結着ともなった。

1964年 日本 東宝 GHIDRA,THE THREE-HEADED MONSTER ★☆
監督: 本多猪四郎
製作: 田中友幸
脚本: 関沢新一
音楽: 伊福部昭
アクション: 中島春雄 ゴジラ
特技監督: 円谷英二
出演:夏木陽介(進藤、刑事)
小泉博(村井、帝都工大助教授)
星由里子(進藤直子、東洋放送記者)
若林映子( サルノ、セルジナ王国王女、金星人)
ザ・ピーナッツ(小美人)
志村喬(塚本、精神医学博士)
伊藤久哉(マルメス、暗殺団)
平田昭彦(沖田刑事課長)