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第1話 「失われた鷲」 紀元前52年、ローマ政界の実力者カエサル(シーザー)とポンペイウスの対立が徐々に表面化していた。カエサルはガリア属州総督の任についており、ガリアに出兵して大勝利をおさめていたが元老院議員カトーらは共和制を破壊するのではと危惧していた。そんな時、野営地でカエサル陣営のシンボルである鷲の徽章が何者かに盗まれてしまう。捜索を命じられた百人隊長ヴォレヌスは、独断行動で営倉入りしていた軍団兵プッロを連れて出発するが、そこにはポンペイウスの陰謀が隠されていた。・・・カエサルの姪アティアが牛の血を浴びるシーンは扇情的です。

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第2話 「ルビコン渡河」 イタリア国境に近いラヴェンナで冬営していたカエサルはアントニウスを護民官に当選させ、ローマへ派遣する。しかし元老院はカエサルを逆賊とみなしてしまう。ヴォレヌスとプッロはその供として久しぶりにローマの地を踏むが、8年ぶりに帰宅したヴォレヌスが目にしたのは、妻ニオベが抱える乳飲み子であった。一方、歓楽街で遊ぶプッロはサイコロ賭博で喧嘩沙汰となり、イカサマをしたポンペイウスの手下を殺してしまう。・・・カエサルの立場、ローマのための戦争に勝ったのに逆賊扱い、源義経みたいな展開でっす。

第3話 「ローマ入城前夜」 カエサルがローマへ進軍を始めたことでローマ市内は騒然とする。反逆者の一族として館を暴徒に囲まれたアティアたちは死を覚悟する。しかし猛然と迫るカエサル軍への迎撃態勢が間に合わないポンペイウス側はローマから撤退し、南のコルフィニウムへ向かう。形勢は逆転し、先発したヴォレヌスとプッロの斥候隊は無抵抗のローマへ到着する。ヴォレヌスの妻の乳飲み子ルキオスは、夫が戦死したと思い不倫の末、生んだ子だったが、ニオベは娘の子だと嘘をつきヴォレヌスを騙す。



第4話 「休戦の使者」 ローマに入ったカエサルは大卜占官をはじめ有力者の買収を開始、アティアをホスト役に大宴会を実施する。一方、撤退中のポンペイウスは奪われた国庫の金を取り返すため息子クイントゥスをローマへ派遣するが金はプッロが見つけカエサルの手に渡る。カエサルは、持病を持っていたが、この秘密は付き人のギリシア人の奴隷・ポスカとアティアの息子オクタヴィウスしか知らなかった。ヴォレヌスは軍を離れ、ガリアの戦利品の販売を開始。オープンの日、ニオベの妹リュデが夫のエウアンドロスと祝辞に来た。実は、このエウアンドロスこそリキウスの父だった。・・・ヴォレヌスはくそまじめ、プッロは快楽主義者で直情型。二人の対比が面白かった。そして天才的なオクタヴィウスは子供とは思えぬ切れ者だ。

第5話 「アティアの奸計」 ポンペイウスはカエサルからの休戦の申し出に同意する。しかし、それはカエサルにとって予想外の反応であった。そこでカエサルは難癖をつけ休戦の申し出を反故にする。カエサルは愛人セルウィリアの館に入り浸り、ローマを発とうとしない。カエサルとセルウィリアの関係を嫉妬したアティアは奸計を巡らし別れさせる。セルウィリアはアティア、カエサルに呪いの文を書き、各々の家に置いてくる。その間にポンペイウスらはギリシアに逃亡し体制の立て直しを図る。プッロとオクタヴィウスはエウアンドロスのことを嗅ぎつけ、ヴォレヌスに秘密にしてエウアンドロスを拷問して殺害する。

第6話 「アントニウスの決断」 夫エウアンドロスが行方不明になって二ヶ月。リュデは悲嘆に暮れ、ヴォレヌスたち夫婦の関係もぎくしゃくし始めていた。見かねたプッロは彼が死んだと告げる。その頃ギリシャではカエサル軍が窮地に陥っていた。カエサルはローマの留守を任せてあるアントニウスに救援を求めるが、アントニウスは中々動こうとしない。アントニウスが応援に向かわなければ、カエサル軍の敗北は確実であった。・・・戦闘シーンはまったくありませんので、アクションを期待しては駄目です。

第7話 「ポンペイウスの最期」 応援のためギリシャへ向かった第十三軍団の船は嵐で難破し、ヴォレヌスとプッロは水も食べ物もない無人島へ漂着する。途方にくれた2人だったが死体でいかだを作り脱出を試みる。その頃ギリシャではアントニウスがカエサルに合流していたが、依然カエサル軍は圧倒的に優勢なポンペイウス軍に包囲され、餓死すら危惧されていた。ところが雌雄を決するファルサロスの戦いはカエサル軍の圧勝に終わり、ポンペイウス軍はバラバラになる。キケロとブルートゥスは降伏、ポンペイウスはエジプトに逃げる途中、浜辺で倒れているヴォレヌスとプッロに会うが見逃してもらう。そしてようやくエジプトの浜辺に着いたポンペイウスはローマ兵・セプティミウスに首を落とされ殺されてしまう。

第8話 「クレオパトラ」 カエサルはポンペイウスを追ってエジプトに到着するが、当時エジプトでは幼帝プトレマイオス十三世と姉クレオパトラ七世が王位を争い、クレオパトラは幽閉されていた。カエサルはローマの執政官ポンペイウスが罪人のような扱い(さらし首)にされ怒る。差し出されたセプティミウスをさらし首に処刑し、ヴォレヌスにクレオパトラの救出を命じる。プッロが救出してアレキサンドリアを目指して旅している夜、まずヴォルヌスが呼ばれクレオパトラと寝ろと言われるが彼は出来ない。代わりにプッロが発射。なんとクレオパトラはプッロと子作りして、カエサルの子供としてしまい自分の命を守ろうという魂胆なのだ。その願いは成就され、カエサリアンという子供が生まれ幼帝プトレマイオス十三世は殺された。ローマではセルウィリアとオクタビィアはレズビアンの関係をもってしまう。・・・絶世の美女クレオパトラ。ついに出てきましたが、このキャスティング・・・余り美人じゃないなぁ。でもはプッロは美味しい役でしたね。(笑)またカエサルの気持がよくわかるシーン、敵ポンペイウスといえども、かっての友、葬儀の涙するシーンはぐっときました。

第9話 「凌辱」 アフリカ・タプソスの戦いで負けたカトーとスキピオは自害。カエサルは凱旋式の準備を始め、ミラノから帰ったオクタヴィウスを大神官に指名する。また、除隊してニオベとリュデの肉屋を手伝っていたヴォレヌスはエラステスともめ事を起こすが、カエサルから政務官への立候補を勧められ窮地を脱する。セルウィリアは“カエサルの病気”の真相を探るため、オクタヴィアに夫を殺したの母アティアだと告げ、弟オクタヴィウスを誘惑させ関係をもたせる。それを知ったアティアは激怒し、セルウィリアを街頭で襲撃し公衆の面前で髪を切り裸にさせる。・・・いくら好きなセルウィリアの為とはいえ近親相姦するオクタビィアの神経は信じられないなぁ。オクタビィアは大人しそうですが、けっこうアバズレです。やはり母の血は争えないか。

第10話 「凱旋式」 任期10年の独裁官に就任したカエサルは盛大な凱旋式を行い、事実上の「王」に近づく。そんな時、落ちぶれたポンペイウスの息子クイントゥスがセルウィリアの館へ身を寄せ、セルウィリアは再び打倒カエサルの策動を始めるが、カエサルを恐れる息子ブルートゥスは煮え切らない態度を取り続ける。政務官に立候補したヴォレヌスは正義を貫こうとしながらも汚い政治の世界に巻き込まれていく。プッロは奴隷女に恋をし、自分が結婚するため奴隷の立場から解放するが、フィアンセがいることを知り激怒。フィアンセを殺してしまう。

第11話 「第十三軍団の栄光」 政務官となったヴォレヌスに追い出されエラステスの殺し屋に成り下がっていたプッロは、捕らえられ、闘技場での極刑を言い渡されるが、政策上の理由でカエサルはヴォレヌスやオクタヴィウスにプッロを助けることを禁じる。プッロが殺した男はカエサルの敵であり、実はカエサルがエラステスにに暗殺を依頼していたのだ。しかしプッロが殺されそうになった時、ヴォレヌスは政務官の立場を忘れ闘技に参加。プッロを救いローマ市民から友情のシンボルとして民衆の人気者になる。また、カエサルはブルートゥスをマケドニア総督に任命し、ローマから遠ざけようとする。ブルートゥスは拒否して反カエサル派の首謀者に変貌していく。・・・カエサルの独裁的な一面が出ているエピソードでした。政治家はまじめじゃ勤まらないね。あとカエサルの発言は、いつも裏がある褒め殺し。これも嫌らしさ満点でした。

第12話 「カエサル暗殺」 元老院の100名増員を決定したカエサルは、人気取りのためヴォレヌスを元老院議員の一人に指名し、ボディーガードを兼ねさせる。平民たちが元老院議員になり、貴族たちの不満は頂点に達していた。ブルートゥスたちはカエサル暗殺を画策するが、ヴォレヌスが近くにいては迂闊に手を出せない。そんな時、セルウィリアはヴォレヌスに孫の秘密を教え、元老院への出席をさせないように画策。ヴォレヌス抜きで元老院に入ったカエサルは27カ所もメッタ刺しされ絶命する。同じ頃、ヴォレヌスは家に帰りニオベに真実を教えられ、妻は飛び降り自殺してしまう。・・・セルウィリアの悪魔的な顔が印象的。そして血まみれのカエサルは、凄まじい迫力の最期でした。

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2005年 イギリス・アメリカTV ROME ★★★
出演:Ciarán Hinds ... Gaius Julius Caesar
Kenneth Cranham ... Pompey Magnus
Kevin McKidd ... Lucius Vorenus
Ray Stevenson ... Titus Pullo
James Purefoy ... Mark Antony 、アントニオ
Polly Walker ... Atia of the Julii
Kerry Condon ... Octavia of the Julii、オクタビィア、アティアの娘、オクタヴィウスの姉
Max Pirkis ... Gaius Octavian、アティアの息子オクタヴィウス
Lindsay Duncan ... Servilia of the Junii、セルウィリア、カエサルの愛人でブルートゥスの母
Tobias Menzies ... Marcus Junius Brutus
David Bamber ... Marcus Tullius Cicero
Karl Johnson ... Porcius Cato
Nicholas Woodeson ... Posca
Indira Varma ... Niobe、ヴォレヌスの妻
Ian McNeice ... Newsreader、でぶの市民へのニュースリポーター
Lorcan Cranitch ... Erastes Fulmen
Chiara Mastalli ... Eirene、エイレネ、プッロの妻、元奴隷
Lyndsey Marshal ... Cleopatra