イギリス・ロンドン。ある日、大量の流星雨が降り注いだ。世紀の天体ショーを見た大部分の人々は、翌日には視神経をやられ失明してしまったが、アメリカ人船員ビル・メイスンは、怪我をして目に包帯を巻いていたために失明を免れた。やがて、動き回る食肉植物トリフィドが現れ人々を襲いながら急速に繁殖していく。ビルは、駅で目の見える少女スーザンを救い、安全な場所を求めてさ迷い続けた。一方、島の灯台に篭もっていた生物学者のグッドウィン夫妻も失明を免れていたが、トリフィドの魔手はその灯台にまで迫っていく。・・・



話の展開は2つ。ビルとスーザン、デュラン夫人のトリフィド逃亡組と灯台でトリフィド撃退方法を研究するトムとカレンの組です。この2組がいつか、一緒になって絡むんだよなぁ、と見ていると、絡まなかったです。ビルたちは音に反応する習性を見つけ潜水艦に救助される。一方トムたちはラストで絶体絶命の時、消火用の海水をぶっかけたらトリフィドは溶けちゃった。ラスト3分でのあっけないラストでした。全体的にスリリングさが、ちょっと足りないので、中間はダレちゃいました。流星雨を見て失明した地球人を襲う食人植物。出だしは良かったんだけどねぇ・・・。失明した人間をもっと襲うシーン、もしくは失明しながらでも対決するシーンがあれば盛り上がったのに、と思います。書くまでもないですが、ロング・ショットの合成シーンや炎の合成シーンはショボイ。当時の技術は未完成なので致し方無しです。
原作と映画の違い
原作ではトリフィドは人間が食用のために栽培していたものであったが、映画では流星に乗って宇宙から飛来したものという設定になっている。また、原作では事態が収束しないままの結末となっている。映画版も当初、原作に忠実な終わり方をしていたのだが試写で不評だったのか、急遽、フレディ・フランシス監督を起用して、モンスターの弱点が明かされるシークエンスを追加撮影して、強引なハッピーエンドに変更。灯台で展開される一連のシーンは、このフランシス監督による追加撮影分だったらしい。

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1962年 イギリス The Day of the Triffids ★☆
監督:Steve Sekely、Freddie Francis (uncredited)
原作:John Wyndham
脚本:Bernard Gordon、Philip Yordan
音楽:Ron Goodwin
出演:Howard Keel ... Bill Masen
Nicole Maurey ... Christine Durrant
Janette Scott ... Karen Goodwin
Kieron Moore ... Tom Goodwin
Mervyn Johns ... Mr. Coker
Ewan Roberts ... Dr. Soames
Alison Leggatt ... Miss Coker
Geoffrey Matthews ... Luis de la Vega
Janina Faye ... Susan - Child on the Train
Gilgi Hauser ... Teresa de la Vega