ある男がコンクリートの台に、両手足を鎖で繋がれた状態で目覚める。するとスイッチの入ったビデオからジグソウの声が流れてくる。「やぁセス、ゲームを始めよう・・・」ジグソウによると、その男セスは殺人罪で25年の刑となるべきが5年で出所した為、まだ命を奪う恐ろしさを知らないだろうから教えてやろうというものだった。60秒以内に両手を万力で潰すか、天井からぶら下がった巨大な刃の付いた振り子によって自身の命を失うか。セスは言われた通りに時間内に手を万力で潰した。ところが振り子式の刃は止まる事はなく彼の身体を切り裂いていった。セスは死んだ。



ギデオン工場のジョンの遺体のある一室にたどり着いたストラム捜査官はジェフを見付け射殺後、テープレコーダーを再生する。「これ以上先に進むな。この部屋が避難所になるか墓場となるか君次第だ」とジグソウは忠告する。それを無視し隠し扉から先に進むストラムは豚マスクの何者かに襲われた。目覚めると頭部にガラスBOX。水がそこへ容赦なく注入されていき呼吸が出来ないストラムは、もがき抵抗するがガラスBOXはビクともせず、意を決してポケットからペンを取り出し自らの気管支に突き刺し呼吸を確保した。ギデオン工場に、ようやく警察が駆けつけた。ホフマンがジェフの娘・コーベットを抱き救助されフィスクに言う「誰も助けられなかった」と。しかし救急隊員が瀕死のストラムを運ぶ姿を異様な目付きで眺めるホフマンがいた。法律事務所に呼び出された前妻ジル。ジョンからの遺言と遺品を引き取りに来たのだ。遺言ビデオのジョンの優しい言葉を見た後、弁護士は黒い箱を彼女に手渡す。その中身を見たジルの表情は硬直し、そっと蓋を閉じ事務所を後にする。ジグソウキラー終結記者会見が警察署内で行われていた。そこに表彰されているのは殉職した多くの刑事達と唯一生き残り昇進して警部補になったホフマン。ホフマンが自分のデスクに戻ると、引き出しには「お前の正体を知っている」とメッセージが・・・一体誰の仕業なのか、彼は眉をしかめた。救助され手当てを受けたストラムは病室で一人考えていた。ホフマンが後継者ではなかろうか?と。そこへ部署の上司であるエリクソンFBI捜査官が駆けつけ、「ジル・タックに会いたい」とジグソウ後継者逮捕に燃えるストラムに「休暇を取れ」と一撃。彼はジグソウキラー捜査から外されてしまう。そしてペレーズの訃報を聞いたホフマンは、ストラム搬送先と同じ病院へ足を運んだ。彼女の病室には血痕の残った空のベッドを眺めたまま椅子に腰掛けているストラムがいた。二人は対峙する。「彼女の最期の言葉は”ホフマン刑事”だった」ストラムはそう呟き、ホフマンに怒鳴る「部署の者は全員死んだ、君以外はな!!」と。ホフマンは軽くあしらい病室を後にする。そして出向いたのはジグソウのアジト。そこには4つに区切られた建物の模型と、5つのモニターが置かれていた。5人の男女が薄暗い密室で目覚める。「やぁ、ようこそ」ジグソウは言う。「今日は利己的な考えが試される。生き残る為に5人で力を合わせるのだ。全員共通点がある。」右から防火調査員アシュレイ(♀)、都市計画化所属ルーバ(♀)、放火犯マリック(♂)、ゴシップ記者チャールズ(♂)、不動産会社勤務ブリッド(♀)であった。第一のゲームはV字ギロチン装置。トラップから抜ける首輪のキー奪取に失敗した金髪女性アシュレイが一人目の犠牲者となった。怪我が完治しない状態でエリクソンの命令を無視し、ストラムは一人捜査を開始していた。そこで判明した事実、それは過去のジグソウ事件で被験者となったセス・バクスターが殺害した女性がホフマンの実の妹であったという驚くべきものだった。ストラムは直ぐ様その当時の現場へ赴いた。ストラムはセスの殺人はホフマンによるジグソウ模倣の復讐劇であったと直感する。5人のゲーム。残るは4人。それぞれの実生活が明かされていく中、次なる部屋で生き残りをかけたバトルが始まっていた。60秒後にこの部屋は爆破される。横穴に入れば命は助かるが入るためのキーは3つしかなく、上にぶら下がった瓶に隠されていた。チャールズは自分の助かる道を確保する為、瓶を割るマリックを後ろから殴打。マリックが動けない間に全員キーを入手していくが、しかしチャールズの冷酷さに激怒したルーバが彼を襲撃。倒れたままの彼を置き3人は横穴に非難し終えたその直後、チャールズの身体は木っ端微塵となった。ストラムは夜遅くに再びFBI捜査資料室へ戻り、ジグソウキラーのファイルを広げ順を追って考えていく。「奴はいつジョンと出遭ったのか・・・」ここで回想シーン。ジグソウ模倣犯であったホフマンはアパートへ戻った際に何者かに襲われ気を失ってしまった。気が付くと両手足を縛られ喉元目掛けてショットガンの銃口が向いているではないか。そして目の前にはあのジグソウ(ジョン)がいる。彼は「チャンスは誰にでも必要だ!殺しは不快極まる。私を殺せば、君のセス殺しは明るみに出るだろう」と伝える。真のジグソウは「道を選べ」と。こうして直接ジグソウからの脅迫にも似た命の選択を強いられ、ホフマンのジグソウ加担の裏が浮彫りにされていく。(ホフマンは切り刻まれたデブのポール(1)から、ずっとジョンの仲間だった。)5人のゲーム。次は一人を感電死させれば扉が開くゲーム。犠牲者は都市計画化所属ルーバであった。生き残ったマリックとブリッドは、最後の血を2.5リットル溜めると扉が開くゲームへ向かう。その時2人は気づく。犠牲者を出さなくても、ギロチンの首輪のキーはみんな同じ、穴には2人は入れる、みんなで少量感電すれば扉は開いた、血は一人0.5リットルで良かったと。エゴを出さなければ全員助かったのだと。ホフマンは、ストラムの携帯からエリクソンにワン切りして携帯をアジト(5人のゲームの監視部屋)に置き、罪をかぶせる。エリクソンは逆探知からアジトへ向かい、そこでブリッドを助け、ストラムがジグソウ後継者なのか?と愕然としながら、彼を指名手配にした。一方、ストラムはホフマンの自宅の地下に到着。そこで氷の入った箱を見つけた。ストラムは箱に入れというテープの指示を無視した時、ホフマンと対峙する。そしてホフマンを箱に閉じ込め勝ったと思った瞬間、壁が動き出し、箱は床に沈み始める。ストラムは壁にぐちゃぐちゃに潰されてしまい、その姿を床下からニヤニヤ笑って見ているホフマンがいた。・・・幕

このシリーズも5作目になりました。ゲームのスリリングさ、残忍さは健在ですが、内容的には停滞ぎみです。今回もSAW3からの続き半分、そしてSAW4で何故ホフマン刑事がジグソウの後継者になったかが描かれています。ホフマンは妹の彼氏セスが妹を殺した為、復讐する為、ジグソウの模倣殺人を実行。(これ恐怖のふりこっす!!、一番強烈なトラップでした。)それでジグソウの方から彼に接近してきたのでした。SAW6への繋がりとしては、ジグソウの妻ジルが貰った箱の中身(ジグソウの遺品)は一体何か?そしてジルとホフマンは今までどういう関係で、今後どう絡んでいくのか?って事ですね。

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2008年 アメリカ Saw V
監督:David Hackl
脚本:Patrick Melton、Marcus Dunstan
音楽:Charlie Clouser
出演:Tobin Bell ... Jigsaw / John Kramer
Costas Mandylor ... Mark Hoffman
Scott Patterson ... Agent Peter Strahm
Betsy Russell ... Jill
Mark Rolston ... Dan Erickson
Julie Benz ... Brit 不動産会社勤務
Meagan Good ... Luba 、都市計画課所属の黒人女性、建築許可を与える仕事
Carlo Rota ... Charles ゴシップ記者
Greg Bryk ... Mallick 放火犯
Laura Gordon ... Ashley 防火調査員
Joris Jarsky ... Seth