12人の娘を殺したフレデリック・レギュラ伯爵は女の密告により投獄されていた。ある日、レインホールド・フォン・マリエンバーグ裁判官が牢屋を訪れ、八つ裂きの刑を宣告した。そして彼は鉄仮面をつけられ、まもなく処刑された。35年後、弁護士のロジャーは足の悪い紙芝居屋の男から、招待状を貰う。貴方の過去を教える為、今週の金曜日にアントマイン城へお越しいただきたいという内容だった。差出人はフレデリック・レギュラ伯爵。そう、以前処刑された男なのだが、ロジャーはその事実を知らなかった。一方、紙芝居屋はリリアンにも招待状を渡していた。ロジャーとリリアンは自分の過去を知る為、城へ向かった。・・・

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アメリカ版、ドイツ版DVD

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ドイツ版、アメリカ版、日本版VHS

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ドイツ版のポスター。日本版DVDは出ていないですが、リリースするなら、このポスターのジャケがいいね。上のアメリカ版のVHSやDVDのジャケは本編のイメージがまったくなく、最低。これではスラッシャー映画の雰囲気。ダサいけど、まだ日本版VHSの方がましっす。


ドラキュラという邦題ですが、レギュラ伯爵で名前が違います。内容は、レギュラ伯爵の恨みが、自分を殺した裁判官の息子ロジャーと自分を売った女の娘リリアンへふりかかるという物です。とりあえずブログのカテゴリーは吸血鬼に入れましたが、いつもの吸血鬼ではなかったです。レギュラ伯爵は処刑されて、召使の努力で一時的に復活。でも13人目の処女の血を飲まないと永遠の命は貰えないのです。彼は処刑されるまでに12人飲んでいますので、あと1人です。(12人の血みどろシーンはゼロ。ただ寝ているだけでした。)そして首に噛み付いて吸血するんじゃなくて、首から管で血を抜き硫酸と混ぜて凝固させる。その血を飲むのです。なんか、まどろっこしい吸血方法ですね。これじゃ硫酸を持ってなければ血が飲めないじゃない。(笑)実は、本作の見所は吸血ではなく物語の途中で出てくる拷問器具のバリエーションでした。まずレギュラがはめさせられる鉄仮面(内側に釘付き)と八つ裂きの刑がオープニング。そしてバベットが危うくなるシーンで、天秤の片方につけられたバケツに水がたまり重みでバケツが下がると、磔台を支えるロープがはずれ、磔台が倒れこみバベットが串刺しになる装置。そして原作がポーならではの恐怖の振り子。これは詳しい説明は要らないですね。主人公ロジャーが捕まりギロチンが振り子のように動き、だんだん降りて迫ってくるやつね。でも映画の中で誰も犠牲者にならないのですよ。危ないぞって感じで引っ張っておいて、脱出ってのばかりなんです。ですからグロシーンは、またゼロ。そしてレギュラ伯爵の最後も、砂時計の砂が落ちる前に13人目の血を飲まなきゃ死ぬって結末。ロジャーが持つ砂時計の砂が無くなったら召使ともども消えて死んじゃった。これはレトロ映画特有のあっけなさと片付けられないよ。こんなのオチになってないです。出だしから八つ裂きの刑、首吊りの森、拷問器具、骸骨の部屋、とホラー風味で良い感じなんですが、ラストで転落しました。些細な事ですが日本語字幕での、ロジャーの苗字は冒頭でアンジェリス卿、そして後半にモンテリースとなっています。どっちですか、よくわからんなぁ。そして、IMDBで調べるとエリスになっている。んんん、更に調べると、この人はロジャー・モント・エリスが本名と判明。ああ、だから日本語字幕はモンテリースなのね。そうなると、モンテリースは、とりあえず正式な訳でして、最初のアンジェリス卿というのは誤訳でしょうかね?ふと思いました。このブログでは、一応IMDBの方を記載しておきます。また、日本版VHSは76分とアメリカ版VHSと同じ尺数ですが、いろいろ調べるとアメリカDVDには、81分TV放映版と85分バージョンがあります。どう違うのか御存じの方がいれば、教えて下さい。

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1967年 西ドイツ 85分(日本版VHSは76分、アメリカ版ビデオと同じ) DIE SCHLANGENGRUBE UND DAS PENDEL、CASTLE OF THE WALKING DEAD(アメリカ版ビデオ題名)、THE BLOOD DEMON(アメリカ公開版題名)、THE TORTURE CHAMBER OF DR. SADISM(アメリカTV放映版題名)、吸血魔のいけにえ(日本TV放映版題名) ★★
監督:ハラルト・ラインル
原作:エドガー・アラン・ポー「The Pit and the Pendulum」
脚本:マンフレッド・R・コーラー
音楽:ペーター・トーマス
出演:レックス・バーカー(ロジャー・エリス、ロジャー・フォン・マリエンバーグ)
クリストファー・リー(フレデリック・レギュラ伯爵)
カリン・ドール(バロネス・リリアン・フォン・ブラバント)
カール・ラング(アナトール、レギュラ伯爵の召使い)
ウラジミール・メーダー(ピーター・ファビアン、偽神父、実は盗賊)
クリスチャン・ラッカー(バベット、リリアンの召使い)
ディーター・エプラー(コーチマン)