メリン神父の戦いから4年後、メリンの信奉者であるラモント神父は南アメリカで、メリンの意思を継ぎ悪魔と戦っていた。しかしエクソシズムは失敗、神の御子である超能力を持つ女性を焼身自殺させてしまう。その後、枢機卿からメリン神父の死の真相を極秘に調べるよう命令が出される。それはメリン神父が悪魔に負けたという噂も流れていて教会のメンツも神の力も疑問視されていたからだ。リーガンは高校生になって過去の記憶も無く幸せに暮らしていた。母は離婚して撮影に出かけていたので、彼女の世話は、いったん別れたシャロンが戻り、あと精神科医のジーンの元に通い精神治療を続けていた。ある日、ラモント神父がリーガンとジーンの元を尋ね、3人はリーガンの過去の記憶にさかのぼる為、ジーンが開発した精神同調装置を使う。これはリーガンと他人を催眠状態にし精神を同期させ、同じ夢を見させる機械だった。リーガンとジーンはメリンとパズズの戦いの場へ。ジーンは錯乱して夢の中のパズズに心臓を掴まれ、あわやと言う時にラモント神父に助けてもらった。・・・

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exorcist ii the heretic trailer
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悪魔との戦いを描くエクソシストの第2弾。ストーリーの中心は人間の中の善と悪との戦いであり、敵である悪魔との直接対決のシーンはラストにチョロっとあるだけ。それもパズズと組み合っていても、ラモント神父の自分の欲望との戦いという観点で描かれています。精神論、宗教観が1より前面に押し出されていて、より深みのある話になりました。前作ほどのショックシーンは無いですが、人間の心の弱さ、誘惑に負けそうになる下りは、自分の心にもありますので同調できますね。エキゾチックなアフリカの風景の中、メリン神父の昔の悪魔祓いも描かれています。エクソシストの原作者は、この作品に怒り、エクソシスト3を作りましたが、オイラ的には、この2の方が好きです。3の方が、よっぽどありきたりな、サイコ物って思うんですけど。クオリティの順番としては製作順と同じ1-2-3です。あと超能力者が神の御子という設定も変わっていました。リーガンにも超能力がある事が判明したし、だから悪魔パズズがのり移り堕落させるっていう解釈なのです。またイナゴの凶暴性、共食いする所を邪悪な存在として、比喩してます。悪魔の登場とイナゴの大群の襲来は同じ位怖いですよね。

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上の写真のシーンはストーリー・クラッシュです。まず、パズズのイナゴの羽に乗ってラモント神父はコクモを見つける。しかしコクモに「悪魔に助けてもらって来た奴の信仰心なんか信じれん。」と言われ、そして「針の突き出た道を歩いて神への信仰心を示せ。」と言われます。彼は意を決して踏み出しますが足の裏に針を突き刺し、思わず転倒、、、、死んだか、、、と思いきや、いきなり場面チェンジ。イナゴの研究所で働くコクモと出会うのです。これは前半が幻想なのか?、はたまたすべて現実で、死ぬ直前にコクモがテレポートさせたのか?分かりづらい所です。オイラはテレポートさせたと思っています。

1977年 アメリカ Exorcist II:The Heretic ★★★★
監督:ジョン・ブアマン
脚本:ウィリアム・グッドハート
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:リンダ・ブレア(リーガン・マクニール)
リチャード・バートン(フィリップ・ラモント神父)
ルイーズ・フレッチャー(ジーン・タスキン博士)
マックス・フォン・シドー(若い時のメリン神父)
ジェームズ・アール・ジョーンズ(コクモ)
キティ・ウィン(シャロン・スペンサー)
ネッド・ビーティ(エドワーズ)