ベインとネオが意識不明。ネオの脳波はプラグが刺さっていないにも関わらず、マトリックス侵入時の状態を示していたがマトリックス内に彼の存在は確認できなかった。ネオはソースに弾き飛ばされた結果「モービル・アヴェニュー」というマトリックスとソースの境界に捕らえられていた。ここでネオはサティーという少女とその両親というプログラムのラーマ一家に会い、モービル・アヴェニューはメロビンジアンだけに忠実なトレインマンと呼ばれるプログラムに制御されていることを知る。ネオがモービル・アヴェニューで捕らえられていることをセラフ(翼の無い天使、預言者の秘書)から伝えられたモーフィアスとトリニティーは、ネオの解放をトレインマンに迫るが逃げられてしまう。三人はメロビンジアンの元へ乗り込み直接交渉し解放を了承させる。未来が見えるようになったネオは、自分が行くべきマシン・シティーの幻影を見る。自分の変化に違和感を覚え現実に戻る前に預言者を訪問する。預言者はネオにネオとスミスとの関係、ネオの持つ力の源を説明。またネオがこれからどこへ行けばよいのかわからなければ「誰にとっても」明日はないと言う。そしてネオが去った後、スミス達が現れ預言者はスミスに取り込まれてしまう。



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現実の世界ではハンマー号とネブカドネザル号の残った乗組員がロゴス号を発見、ナイオビら乗組員と合流する。彼らは燃料切れのロゴス号を再起動し、目を覚ましたベインに査問を始めるが彼は記憶がないと話す。一方ネオは理由は説明できないがマシン・シティーに行くため船が必要だと言う。ハンマー号船長のローランドは反対するが、預言者にネオの助けを選択するよう言われていたナイオビがロゴス号を提供する。トリニティーはネオと共にマシン・シティーに行く決意をする。ハンマー号の乗組員たちは、センチネルを避けるために、航行の難しい補助パイプラインを通ってザイオンに戻ることを計画する。出発直後、ベインの尋問を任されていたマギーが殺害されていることに気づく。既にハンマー号内にベインの姿はなく、ロゴス号に侵入しているであろうことは明らかだったが、引き返してロゴス号に警告する余裕はなかった。ロゴス号ではエンジンが起動せずヒューズの点検に向かったトリニティーをベインが人質に取りネオを誘き寄せる。ネオは争いの中、スミスがベインに乗り移っていることに気づく。ネオは千切れた電気ケーブルで目を焼かれ視力を失うが、スミスの姿、プログラムは見えていた。ネオはスミスを倒しトリニティーを解放。そして二人はトリニティーの操縦でマシン・シティーに向かう。ザイオンのドックにはセンチネルの大群が侵入を始めていた。人間側はロック司令官の指示のもと、防御ユニットを総動員して応戦するがEMPがない上、圧倒的な数の攻撃に壊滅的な打撃を受け敗北は時間の問題だった。残された手段は、ザイオンに向かっているハンマー号のEMPで敵を一掃することだったがドックの3番ゲートが破壊され操作不能となっていた。部隊長のミフネは死に際に自身のAPUをキッドに託しゲートを手動で開けるよう指示。キッドによってゲートは開かれEMPによって敵は一掃された。同時に防御ユニットもダウンしてしまい更に敵の掘削機が再起動したため、あと2時間で敵が寺院の内壁に到達する事態となった。ロゴス号はセンチネル達の攻撃を受けながらもなんとかマシン・シティーの中心部へたどり着くが、船ごと建物へ突っ込む形となりトリニティーは複数の鉄柱に体を貫かれてしまう。ネオと最後のキスを交わしてトリニティは絶命。ネオはマシン・シティーの支配者であるデウス・エクス・マキナと対面し共通の脅威となったスミスを倒すことと引き換えにザイオン侵攻を止めるよう要求する。デウス・エクス・マキナによってマトリックスへ送られたネオは、おびただしい数のスミス達が見守る中オリジナルのスミスと一対一で対峙する。多くのパワーを取り込んだスミスはネオを凌ぐ強大な力を手に入れており激しい格闘の末ネオは追いつめられる。ネオを見下ろすスミスは預言者オラクルを取り込んだ時に見た光景に狂喜するが、スミスの口から出たのはかつてオラクルがネオに対して語った言葉だった。それは「始まりがあるものには終わりがある。」違和感を覚えたスミスは一度ネオから離れようとしたものの、ネオを取り込むことを選ぶ。ネオがスミスに侵食されスミスの姿になると、すぐに強い光を放ちながらその体は崩壊し、やがて周囲のスミス達も同じように消滅しスミスに取り込まれる前の姿に戻っていく。ネオと戦っていたスミスはオラクルだった。ザイオンではセンチネルたちが去っていき、人々は戦争の終結を喜んでいた。マトリックスではアーキテクトがオラクルの前に現れ、秩序を乱し変化を試みたことに対し、非常に危険なゲームだと言うが、オラクルはその危険にそれだけの価値があるのを知っていた。アーキテクトは、プラグを抜かれたい人間はどうなるかを尋ねられ、もちろん解放すると答える。・・・幕

マトリックスの最終章。このオチは意外ですね。普通は人間がマシンに勝って独立を勝ち取るって展開でしょうが、ここではマシンに人間は結局勝てなかった。人間は繋がれているだけで自分の運命は自分では決められないということ。劇中で人間は戦いは終わったと喜びますが、要はマシンの親玉が様子をみているだけ。今回は救世主ネオがマシンの親玉と交渉してスミスを倒しますが(倒すっていうより、オリジナルのスミスの中に取り込まれたオラクルの力で暴走スミスを破壊したんですが、、)マシンと取引をして仲良くなっても、いつ裏切られるかは分かりません。やはりマシンの圧倒的な力の前では人類は無力だったのですなぁ。ラストでアーキテクト(設計者)が出てきて言います。『この平和はいつまで続くのか?』ネオも結局死んじゃうし(一応マシン達には尊敬されて連れて行かれますが)なんかむなしいエンディングでした。あと映像的にはセンチネルとAPU歩兵部隊の迫力満点の戦いは◎。APUのトップがミフネ船長というのも、日本人には笑えます。三船敏郎のイメージで役者さんを選んだのですね。
ありきたりの脚本でしょうが、オイラ的には、スミスが一人で暴走せずマシンの手下としてネオと戦い最後に親玉とネオの世紀の一騎打ちの末、ネオが勝利して、人間に本当の自由と平和が訪れるという展開が見たかったです。また本編とは関係なくとも、ナイオビ、モーフィアス、司令官の三角関係ももう少し描いて欲しかった所ですね。

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2003年 アメリカ The Matrix Revolutions
監督:Andy Wachowski,Larry Wachowski 
出演:Keanu Reeves ... Neo
Laurence Fishburne ... Morpheus
Carrie-Anne Moss ... Trinity
Hugo Weaving ... Agent Smith
Helmut Bakaitis ... The Architect
Monica Bellucci ... Persephone、メロヴィンジアンの妻
Jada Pinkett Smith ... Niobe
Nathaniel Lees ... Mifune
Lambert Wilson ... Merovingian
Mary Alice ... The Oracle、預言者オラクル
Nona Gaye ... Zee、ネブカドネザル号操縦士リンクの妻。前のネブカドネザル号操縦士ドーザーやタンクの妹。