アラブの商人からパズル・ボックスを買ったフランクは自宅で箱を開く。すると閃光が輝き、チェーンと鉤爪が飛び出し体を切り刻まれる。彼は地獄の苦痛と快楽の世界に閉じ込められてしまったのだ。そして地獄の修道士(セノバイト)が現われボックスを閉じると、一瞬の内にその光景は消えてしまった。数年後、フランクの兄ラリーと妻ジュリアがこの空き家の屋敷に越してきた。ラリーは娘のカースティーも一緒に住もうと提案したが、彼女はジュリアは継母だし恋人のスティーブと同棲したかったので断った。引越しのベッドを搬入する時、ラリーは手を釘で怪我して2階の小部屋に血を垂らしてしまう。その血は床をしみこみ床下にあったフランクの残骸に垂れる。すると細胞が形作られ、フランクが蘇生を始めた。その晩、引越し祝いのパーティーの席を早々にはずしたジュリアが2階の部屋に行くと骸骨さながらのフランクと再会する。実はジュリアは昔フランクの愛人だったのだ。化け物のような姿に恐れおののきながら、フランクを確認するジュリア。彼は言う。もっと血があれば皮膚が付き、元の体に戻れると、そして2人で逃げようと。その日からジュリアは町で男を引っ掛けては、家に引きずり込みフランクに血の生贄として捧げ始めた。・・・

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フランクの姿、骨皮筋衛門は凄まじい迫力です。まるで理科の授業、動く人体模型のようです。まだCGが無い時代での、この作りこみは、あっぱれです。床下から復活する時の粘液まみれの蜘蛛お化けからの変身シーンも妙なリアル感がありました。脚本としてはフランクの復活に尽くすジュリアの悪行が中心で、まだ修道士(字幕ではこう表現されています。後に魔道士となります)はラストで4人出るだけ。フランクを再びバラバラにするだけで他は何もしないですが存在感は強烈です。でもパズルボックスが閉じ、修道士が消えるシーンの稲妻は今見るとちょっと、滑稽ですね。修道士以外はクリーチャーが二つ登場。一つはカースティーが開いた迷宮の中で彼女を追っかける頭が下にある奴。一つは浮浪者でカースティーをつけてて、ラスト、カースティーがパズルボックスを火の中に捨てたら、拾い上げ骸骨の鳥の怪物に変身。前者は着ぐるみ、後者はストップモーション撮影のようでした。

1987年 イギリス HELLRAISER ★★★☆
監督、原作、脚本:Clive Barker
音楽:Christopher Young
出演:Andrew Robinson ... Larry
Clare Higgins ... Julia、ラリーの後妻
Ashley Laurence ... Kirsty、ラリーの前妻の娘
Sean Chapman ... Frank、ジュリアの愛人
Oliver Smith ... Frank the Monster