太平洋戦争末期、アメリカとの戦争が激化する中、広島に原子爆弾が投下された。海軍の浅倉大佐はドイツ降伏後、極秘裏にドイツの最新鋭潜水艦イ507号を日本へ輸入。更なる核攻撃から日本を守る為、絹見(まさみ)少佐を艦長に抜擢し核が運び込まれるアメリカの前線基地テニアン島へ送り込んだ。この船はローレライと呼ばれる特殊探査艇を搭載していた。・・・

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ローレライ 予告編
第3の核攻撃の目標は東京という設定で、潜水艦パニックの要素を組み合わせた軍事アクション映画。特攻攻撃に反対して任務を解任された艦長(役所広司)を軸に、生真面目、純真な部下木崎、ローレライ・システムの秘密を知る高須技師、人間魚雷の覚悟で乗船した探査艇操縦士折笠、謎の女パウラが絡みます。脚本は中々面白く、スリリングで息をつかせない展開が続き、二重◎。しかし戦闘シーンは×××。潜水艦内の実写の緊迫感を、その外で行われるCG戦争が台無しにしてしまっています。CGの作りこみをどんなに気合を入れても実写には遠く及ばないって事が監督、製作者達はわからなかったのでしょうか?これならば模型を作ってプールで撮影した方が、よっぽど現実感がでるのではないでしょうか。CGシーンはいきなりゲームをやっているようなチープな感覚に陥りがっかりでした。(潜水艦の写真とCGを比べれば一目瞭然です。このK-19と比べて下さい。)個性的な役者さんたちの演技が素晴らしいだけ、余計に悔やまれますねぇ。CGの使いすぎはやっぱり映画を駄目にします。CGと実写の違和感の無い融合が今後の映画製作の課題ですかね。最後に海軍の白の制服はホントかっこいいですね。昔の若者が憧れる気持ちは理解できます。^^

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2005年 日本 ★★
監督:樋口真嗣
製作:亀山千広
原作:福井晴敏 『終戦のローレライ』(講談社刊)
脚本:鈴木智
音楽:佐藤直紀
出演:役所広司(絹見真一)
妻夫木聡(折笠征人)
柳葉敏郎(木崎茂房)
香椎由宇(パウラ・アツコ・エブナー)
石黒賢(高須成美)