朝のジョギング中に交通事故にあい、四肢不随となる大学生のアラン。恋人にも見捨てられ絶望して自殺を図るが失敗。友達のジェフリーは彼のヘルパーになればと思い、利口な雌猿エラをプレゼントする。エラは凄くアランになつき、その内アランの心情まで察するようになる。実はエラは普通の猿ではなかった。ジェフリーが大学の実験室で飼っていた猿で、死んだ人間の記憶細胞を注射されて知能がどれだけ向上するかテストされていたのだった。・・・

モンキー・シャイン amazon
Monkey Shines Trailer 1988
monkyshines.jpg

ロメロのスリラーでっす。動物愛護協会から抗議をくらい、物議をかもし出した作品です。ですから、ビデオの冒頭にも動物に一切危害は加えていないというテロップまで入っています。この映画は流血シーンでドキッとはさせませんが、ロメロ特有のじりじりする心理ホラーで、中々良い出来でした。主人公の猿嬢様の演技、身振りは本当に凄い。まるで人間そのものなんです。そしてエラはアランに恋をし、嫉妬しますし。更に彼が望む怒りの感情をテレパシーで感知して代理殺人を実行するあたりは、人間の女性の好きな人の為なら、何でもやるっていう感じと似ていますね。(^^)後半はこんな怖い猿嬢様ですが、寂しい時はアランに抱きついてくる。これなんかは、やっぱり動物は愛せば、愛してくれる。可愛もんです。そういう意味では、アランのラストの噛み付き攻撃は、なんかエラに同情して悲しくなってしまいました。オイラは怖い猿が死んだとは全然感じなかったです。遺伝子実験されて翻弄されたエラの人生、サイコ・キラーになってしまい愛するアランに騙され殺されるエラ、メッチャ可哀想でした。ちなみにオイラは動物好きなのです。実際犬でも猫でも亀でも、人間よりよっぽど信頼できたりして・・・。

1988年 アメリカ MONKEY SHINES ★★★★
監督、脚本:George A. Romero
音楽:David Shire
出演:Jason Beghe ... Allan Mann
John Pankow ... Geoffrey Fisher
Kate McNeil ... Melanie Parker
Joyce Van Patten ... Dorothy Mann
Christine Forrest ... Maryanne Hodges
Stephen Root ... Dean Burbage
Stanley Tucci ... Dr. John Wiseman
Boo ... Ella
Janine Turner ... Linda Aikman
William Newman ... Doc Williams
Tudi Wiggins ... Esther Fry