ヒトラー占領下の北イタリア、1944年。ナチズムに加担する大統領、公爵、殿下、猊下と名乗る4人のファシスト・グループが権力をカサに一大狂宴を計画。
〈地獄の門〉4人は、町という町、村という村で、快楽の奴隷としての美少年・美少女狩りを開始し、それぞれ数十人ずつ集める。そして、その中から4人が点検し投票で少年・少女9人ずつ選び、狂宴の舞台となる館へ運ぶ。だが、その途中、一人の少年が逃走しかけたが射殺される。館に入る前に、公爵が17人の少年・少女にこの館を支配する掟を告げた。彼らはすでに死んだことになっており、すべての者は犬のように従順になり、4人を娯しませることにのみ専念しなければならない。ただし、彼ら同士が異性と交わったり、宗教的な行為をすると処刑する、という、非人間的なものだった。

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ピエル・パオロ・パゾリーニのソドムの市 amazon
〈変態地獄〉彼らの“教育係"として集められた4人の語り女たちの猥談をキッカケとして、強姦、ソドミーを繰り返した。やがて耐えられなく脱走しようとした少女が虐殺された。
〈糞尿地獄〉スカトロジーに快楽を感じる大統領の提案で、彼らは糞を少女に食わせ、食事にも大量の糞を揃えて、自分たちも食い、吐気を催す少女にも強制的に食わすのだった。
〈血の地獄〉この狂宴も終幕に近づいた。メイドと姦通した衛兵を殺した4人は、少量の血では飽き足りず、全員の処刑を開始した。衛兵たちが少年・少女の目をえぐり出し、頭髪を剥ぎ、焼き印を押し、なぶり殺しにする。この地獄図を窓から双眼鏡を覗きながら自慰にふける男たち。それはナチズムの最後のあがきを象徴するかのようでもあった。・・・幕

マルキ・ド・サドの『ソドムの120日』を元に、イタリア映画界の奇才パゾリーニが監督。この監督はこれを撮った後、死にました。前半はホモ、スカトロ等ウンコ食いが多いです。レイプや通常のSEXは少ないので、流石にホラーに慣れているオイラでも、ちょっと耐えられない内容です。後半は拷問系が多くなり、舌切り、目玉くり貫き、女の頭の皮剥ぎも出てきてホラー度が増します。音楽はモリコーネですが、ほとんど挿入されていなくて延々と118分の地獄絵図が続きます。

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1975年 イタリア SALO: 120 DAYS OF SODOM ★★★
監督:Pier Paolo Pasolini
脚本:Pier Paolo Pasolini、Sergio Citti、Pupi Avati(uncredited)
音楽:Ennio Morricone、ゲー、こんな映画にモリコーネ。
出演:Paolo Bonacelli ... The Duke
Giorgio Cataldi ... The Bishop
Umberto Paolo Quintavalle ... The Magistrate (as Umberto P. Quintavalle)
Aldo Valletti ... The President
Caterina Boratto ... Signora Castelli
Elsa De Giorgi ... Signora Maggi
Hélène Surgère ... Signora Vaccari (as Helene Surgere)
Sonia Saviange ... The Pianist
Sergio Fascetti ... Male Victim
Bruno Musso ... Male Victim