連合軍がフランスのノルマンディ上陸作戦を開始した1944年6月。フランス南西部の農家の一人息子で17歳のルシアンは、フィジアックの町の病院で掃除夫として働いていたが、5日の休暇で家に帰ってみると家は人手に渡っていた。更に父はドイツ軍の捕虜となり、母は村長ラボリの愛人になっていた。もはやルシアンの家はなく、彼はレジスタンスに加わろうと思い、その隊長(かっての中学校の先生)を訪ねたが拒絶された。ルシアンは再び病院に戻るためにフィジアックに向かったが自転車がパンク。夜遅くなり何気にルシアンがホテルの前で見ていると一人の男にスパイと疑われホテルに連れ込まれてしまった。そこはナチのゲシュタポの本部で、その手先きとなったフランス人たちが集まる場所だった。酒を飲まされたルシアンは尋問にひっかかり、村の模様をしゃべってしまった。レジスタンスの隊長である教師が逮捕されたのはその翌日だった。ルシアンは彼らの華やかな生活に憧れ、その仲間に加わった。
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