1909年、安重根によるハルピン駅での伊藤博文暗殺が失敗。初代朝鮮総督に伊藤が就任し、独立運動やテロはことごとく失敗。満州問題で意見の一致を見た日米は連合し、日本は第二次世界大戦に連合国側で参戦する。原爆はベルリンに投下され、日本は第二次世界大戦の勝利によって東アジアを統合、1960年に国連の常任理事国入りを果たした。日本は1965年に人工衛星サクラ一号打ち上げ、1988年に名古屋オリンピック開催、2002年にはサッカーワールドカップ単独開催と、世界でも指折りの大国として繁栄する。そして朝鮮は植民地統治の成功によって完全に日本の一部と化し、京城(ソウル)は東京・大阪に次ぐ日本第三の都市として繁栄していた。2009年、京城府内の伊藤会館で行われていた美術品展示付きの立食パーティーに朝鮮独立派テロ組織が乱入、客を人質に立て籠もる。事態を重く見た朝鮮総督府は日本捜査局(JBI:Japanese Bureau of Investigation)に出動を命令、主人公の坂本正行(チャン・ドンゴン)とその無二の親友たる西郷将二郎(仲村トオル)の2人も休暇返上で駆けつける。事件はJBIの圧倒的な火力で解決されるが、その際に当該組織のメンバーが命がけで奪った古代造形品があり、その捜査を坂本と西郷が任される。しかし捜査を進めるうちに、第2代朝鮮総督井上(伊藤暗殺を阻止した架空の人物)の遺産で作られた「井上財団」の暗部、同じく捜査官だった坂本の父親が関わった過去のテロ組織の事件、更には伊藤博文暗殺失敗に繋がる、日韓史100年を揺るがす陰謀が姿を現してくる。・・・